GDHの中間決算 順調な成長

アニメ作品の制作及び版権の管理を手掛けるGDHが、平成18年3月期の17年9月中間決算を発表している。発表によれば連結売上高は34億9200万円(前年同期比24.2%増)、営業利益2億8700万円(同36.6%増)、経常利益3億1100万円(同45.3%増)と当初予想を上回る順調な業績となった。
通期の業績については不確定な要素が多いとして売上高80億円、経常利益5億8000万円の予想のまま変更はされなかった。

事業ごとの売上高は、アニメ作品の制作自体から発生する制作事業が22億6900万円(前年同期比54.0%増)と全体のおよそ65%を占めた。しかし、収益率が高く同社が力を入れている作品の版権管理、二次利用権の窓口を行うライツ事業は10億8600万円(同12.0%減)でおよそ31%であった。ライツ事業の落ち込みを制作事業の伸びで補ったかたちである。
制作事業では『バジリスク-甲賀忍法帖-』、『スピードグラファー』、『トランスフォーマーギャラクシーフォース』、『銀色の髪のアギト』などが今期の制作作品として挙げられている。また、ライツ事業の売上高、営業利益の減少は、ビデオグラム発売元事業の取扱作品数の減少とSPC方式の収益計上方法が製作委員会方式と異なるためと説明されている。

また、アニメ作品の制作状況を示す同期の生産実績は、21億2500万円で前年同期より91.1%増、受注残高は67億7600万円(同63.1%増)となっており、制作事業は今後も安定的に成長する可能性が強そうだ。

海外売上高では北米、アジア・オセアニア、ヨーロッパ全ての地域で売上高を大きく伸ばし、全売上高に占める海外比率は、前年度の13.7%から23.3%に拡大した。GDHが目指すグローバル市場での展開の成果が現れていると言えそうである。
前年同期の売上高比率10.7%から14.4%に伸びた北米市場が最も大きな売上高を占めているが、アジア・オセアニア市場とヨーロッパ市場がそれぞれ0.8%から2.1%、2.2%から6.8%と3倍以上に拡大している。北米以外の海外市場の重要性が今後は大きくなると考えられるアニメ市場の中で実績を積み重ねつつあるといえるだろう。

GDHは、自社の事業リスクのひとつとしてアニメーション分野、特にホビー向け(マニア向け)の作品に大きく依存していることをあげている。こうしたことや、近年の子供向け作品への進出や実写映画への進出などの動きを見ると、今後もビジネスの領域の拡大を図ってくる可能性が強い。
同社は今年9月に新たにオンラインゲームビジネスへの展開を発表しているが、今期決算の中で業績は反映されない。これまでの子供作品の進出や実写映画といった映像分野と異なる分野の進出だけに、確かな実績が残せるのか、現在の事業とどのような相乗効果を発揮出来るのかが問われることになるだろう。