トムスエンタ中間決算 アニメ制作本数過去最高に

11月9日に発表されたトムス・エンタテイメントの17年9月中間期の決算は、アミューズメント事業部門の売上高の落ち込みをアニメーション事業部門でカバーし、全体では前年同期比4.5%の増加、売上高72億9400万円となった。しかし、営業利益は36.1%減の7億7200万円、経常利益は35.3%減の7億9400万円減と大幅な減少となった。減少の原因は、制作アニメ本数の増加による制作コストの増加と過去に制作した作品の償却負担の増加である。
このアニメーション事業部門は、上半期だけでTVシリーズとTVスペシャルの12本を制作しており、同社のアニメ制作本数は過去最高になった。主な作品に『名探偵コナン』、『それいけ!アンパンマン』、『甲虫王者ムシキング』、『ガラスの仮面』、『雪の女王』などがある。
また、作品制作収入は、23億4600万円で前年同期比33.5%増と大幅な伸びになっている。しかし、作品販売収入は国内が前年を上回ったが、海外の販売収入が減少したことから21億6700万円で8.5%の減少となった。17年中間期末で同社の保有するアニメコンテンツは約7200話数に達する。
アミューズメント部門は、新規に3店の施設の出店をしたが、既存店の減少をカバー出来ず、全体として前年同期比2.5%の減少、27億8100万円となっている。
通期の見通しについては、アニメーション事業で売上高105億5800万円、アミューズメント事業で57億7800万円、全体で163億3600万円を見込んでいる。

また、同社は今後対処すべき課題のなかで、アニメーション事業で今後予定している制作本数の増加に対応するための資金調達多様化を挙げている。トムス・エンタテイメントは、今後も制作本数を拡大する意欲をもっているようだ。そして、この制作本数の増加には、製作員会による資金調達に加えて、ファンドを利用した資金調達も採用するとしている。
海外市場については、現在、既にヨーロッパ市場、アジア市場、北米市場に『ルパン3世』、『SONIC X』、『名探偵コナン』などを展開している。今後は、北米市場を重点市場としてさらに企画・制作段階からグローバルな視点を取り入れ、世界展開を図りたいとしている。この中には、中国市場、インド市場も視野に入っており、急拡大する『BRICS』と呼ばれる新興市場の展開を早くも見据えている。