Xbox360はPS3より優位 米投資銀行が報告

米国の大手投資銀行のメリルリンチは、次世代コンソールゲーム機のXbox360とプレイステーション3のビジネスにおける優位性と弱点をレポートにまとめて報告している。その中でメリルリンチは、価格面と発売時期が先行している点で、Xbox360のほうが消費者の購買において優位に立っており、来年以降起きるXbox360対PS3の市場競争でマイクロソフトが勝者になると結論づけた。
レポートによれば、両社の製品の最も大きな違いは販売価格に現れる。PS3は、基幹メモリーのセルやブルーレイディスクなどを搭載することから、発売当初の段階から販売コストで極めて不利な立場にあり、販売後数年間も同様であるとしている。
メリルリンチの試算では、PS3の当初の生産コストは495ドルになる一方で、Xbox360のコストは340ドルである。この結果からメリルリンチではXbox360の販売価格は、PS3のおよそ半額になると予想している。

さらにメリルリンチは、Xbox360がPS3に先駆けて発売されることも重要視している。マイクロソフトは、ソニーに先駆けて発売することで、極めて容易に市場の基盤を固めることが可能であり、2005年のホリデーシーズンと2006年で1000万台のゲーム機の販売が見込めるという。
マイクロソフトは、2006年はXbox360を売ることで赤字を出すことは免れないが、この間に販売する1000万台のゲーム機を基盤に、2007年にはソフトウェアで利益を得るようになるとする。また、マイクロソフトは資金が豊富である一方で、最近のソニーの財務状況も考慮すると次世代機の勝者はマイクロソフトのXbox360でなるだろうとしている。

メリルリンチのレポートは米国市場のみを分析していることや、製品価格面だけで両者の比較をしているなど疑問点も多い。例えば、Xbox360とPS3の価格の差は両ゲーム機の機能の差であるが、その機能の差がどのように消費者にアピールするかの分析はないようだ。同様に機能の差から生まれるゲーム機の利用の方法やソフトの魅力も分析の対象になっておらず、同社の出した明確な結論がどこまで実現するかは判らない。
しかし一方で、メリルリンチの指摘した明確なコストの違いと発売時期の遅れがPS3にとって大きなハンデイキャップになることは確かである。マイクロソフトの巧みなマーケティング戦略も考えれば、ソニーにとって次世代コンソール機の競争はこれまでほど楽なものでないことは明らかであろう。とりわけ、米国、ヨーロッパといった市場では、今まで以上の充分な戦略が必要とされるに違いない。