スクエニ FFⅦ好調で業績上方修正へ

ゲーム会社大手のスクウェア・エニックスが好調である。ヴェネチア映画祭にも出品されたCGアニメーション作品『ファイナルファンタジーⅦアドベントチルドレン』の評価が国内外で高く、世界各地の映画祭で引っ張りだこになっている。9月14日に発売された同作品のDVDとUMDは、発売3週間で出荷枚数70万枚を越える大ヒットとなっている。
また、10月28日に発表された社団法人コンピューターエンターテイメント協会が主催する第9回CESA GAME AWARDSでは、同社の開発したPS2用ソフト『ドラゴンクエストⅧ 空と海と大地の呪われし姫君』が最優秀賞とベストセールス賞のふたつを受賞し、ゲームのクオリティーとビジネスの両面から高い評価を受けていることを証明した。

こうした好調さは企業業績にも反映しており、11月2日にスクウェア・エニックスは、18年3月期中間期決算の連結と個別の業績予想の上方修正を発表した。個別決算の売上高、経常利益の修正はないが、中間純利益は12億円から24億円に倍増する。連結業績は、売上高は260億円から265億円、経常利益は20億円から26億円、中間純利益は8億円から20億円に大幅に上方修正される。
スクウェア・エニックスによれば、ゲーム事業自体は厳しいもののオンラインゲーム事業、モバイルコンテンツ事業、出版事業などが好調であったためである。とりわけ『ファイナルファンタジーⅦアドベントチルドレン』の販売が好調だったとしている。
同社は大手ゲーム会社の中でもとりわけオンラインゲーム事業への進出に力を入れており、世界的に人気のある『クロスゲート』や『ファイナルファンタジーⅥ』といった作品を中心に会員数を順調に伸ばしている。また、出版事業では大ヒットマンガ『鋼の錬金術師』を連載する『月刊少年ガンガン』が好調である。
また、スクウェア・エニックスは今期中に、保有するマッグガーデンの全株式の株式市場を通じた売却を行っている。中間期の純利益の上方修正にはこの売却益も含まれているとしており、売上高、経常利益に較べて大きな純利益の修正は株式の売却利益が押し上げたようだ。
  
中間期までの決算には、今期公開買付けにより子会社化したタイトーは加わっていない。しかし、下半期からは連結決算に加わることから、今期通期連結決算の業績予想はタイトーの売上高を加えて、売上高予想が900億円から1360億円と大幅に上方修正されている。経常利益は270億円から285億円、当期純利益は155億円から175億円と控えめな修正に留まっている。