ガンホー ブロッコリー株取得 タカラと提携

オンラインゲーム会社の大手であるガンホーオンラインは、大手玩具メーカーのタカラからコンテンツ開発とキャラクターグッズの販売を手掛けるブロッコリーの株式のうち380万株を11億4千万円で取得することになった。この株式譲渡により、タカラのブロッコリーの持ち株比率は過半数から31.8%に減り、ガンホーは持株比率19.5%の第2位の大株主となる。ガンホーは今回の株式取得をブロッコリーの持つ高いキャラクター開発能力と自社のコミュニティーの運営といった経営資源との間にシナジー効果が発揮出来るためとしている。
 
またガンホーとタカラは、あわせて業務提携に関する基本合意を結び、ブロッコリーの経営の枠を超えた包括的な業務提携を行なう方針である。提携の内容は①玩具とネットワークゲームにおけるキャラクターとコンテンツの相互利用、②玩具とネットイワークゲームにおける共同事業開発、共同商品開発、③新規市場の開拓とされている。
両社はタカラの持つキャラクター、コンテンツとガンホーの持つコミュニティー、ネットワークにシナジー効果があるとしている。
ブロッコリーは、ここ数年経営が赤字続きでタカラの経営における負担のひとつとなって来た。10月には在庫評価の見直しなどにより、2005年8月中間期で5億円近い特別損を出しおよそ3億円の債務超過に陥っていた。来年4月にトミーとの合併を控えるタカラにとっては、ブロッコリーの経営問題は大きな課題となっていた。今回の株式一部売却と、ガンホーとの提携によって会社を手放すことなく経営の負担を和らげることに成功したといえそうだ。
しかし、コンテンツの多角的な利用、キャラクター開発についてタカラは既にトミーと大手モバイルコンテンツ会社インデックスと共同で設立した新会社T2Iエンターテイメントでも課題として挙げている。今後、タカラはふたつの提携の住み分けをどうするのかが難しそうだ。

ガンホーは本年3月にヘラクレス市場に上場後、ビジネスの多角的な展開を目指して、企業買収を相次いで行なっている。8月には同社の人気オンラインゲーム『ラグナロク・オンライン』のライセンス元である韓国の有力オンラインゲーム会社グラビティーを買収、10月17日には人気ゲームソフト『グランディア』を開発したゲームアーツの株式買増しを発表したばかりである。両社はゲームの開発や運営といったゲームビジネスの中核に携る企業である。
しかし、今回出資を行なうブロッコリーの主要事業は、ゲーム以外のアニメやカードゲームの開発、そしてキャラクターグッズの小売販売となっている。今回の出資でガンホーは、ゲームコンテンツの核になる物語やキャラクターとインターネットの外で商品を販売し、イベントなどを行なう手段を手に入れたことになる。また、タカラとの提携も同様にタカラの持つ様々なコンテンツの利用が念頭に置かれているだろう。
こうしたことから考えるとガンホーのビジネス上の目標は、単にオンラインゲームゲーム市場での覇権を目指すだけでないに違いない。オンラインゲームが持つ密度の濃いコミュニティーを核に、もっと幅の広いビジネスを念頭に置いていると考えられる。ガンホーが競争している企業は、スクウェア・エニックスといったゲーム企業だけでなく、キャラクター商品販売サイトやソーシャルネットワーサービス、コミニティサイトだといえるかもしれない。