ウェッジHD アニメ制作会社買収へ

編集プロダクション会社ブレインナビなどを統括するウェッジホールディングスは、アニメの企画・制作会社のラディクスを買収する。ラディクスは1995年設立で年間売上高は4億6900万円、『サクラ大戦(OVAシリーズ)』や『マスターモスキートン』などの企画・制作で知られた中堅アニメ制作会社である。
買収は全額ウェッジHDの株式交換によってなされ、買収後のラディクスはウェッジHDの100%子会社となる。3億円強と見られる買収額はウェッジHD株とラデックス株を1:2.25の割合で交換するため、ウェッジHDには新たな資金負担は発生しない。今回の買収でウェッジはコンテンツ分野の事業を強化し、総合エンターテイメント企業を目指すことになる。

ウェッジHDは、今年7月まではヘラクレス市場に編集企画・制作を行うブレインナビとして上場していた。しかし、7月に会社分割を利用し持株会社ウェッジHDを設立し、複数のコンテンツ関連会社と投資会社を傘下に置く企業形態を構築した。同社は、積極的なM&Aを図ることでコンテンツ分野での事業の拡大を目指している。
今回の買収は7月に行なわれた音楽出版、DVD・ビデオ制作、プロモーションを手掛けるエースエンターテイメント、エースデュースアドベンチャーズ、エースデュースコードの買収や8月に行われた映画配給会社のファントムフィルムの買収に続くものである。
今回の買収でウェッジHDの映像・音楽・出版というエンターテイメントにおける3分野での事業の拡大という方向性がより明確になった。また一方で、編集プロダクション・アニメ制作などのコンテンツ制作から流通・販売といった分野までエンターテイメントビジネスの川上から川下までフルラインでビジネスを行う方向性も見て取れる。

一方、アニメ制作会社については、ラディクスの買収によって異業種分野からアニメ制作会社への高いビジネス上の関心が依然続いていることが明らかになった。コンテンツの制作者で著作権ビジネスの中心であるアニメ制作会社への関心は、とりわけ多くの作品の権利を持っている会社に対して強い。
先日のタカラによる竜の子プロダクションの買収などにもそうした傾向は見て取れる。今後も、事業提携や資本出資も含めたアニメ制作会社のM&Aは増えていきそうだ。