東映アニメ 株価年初来高値に

東映アニメーションの株価が、9月6日終値で6,580円と年初来高値を更新している。米国市場の不振を理由に今年春には4,000円近くまで株価は下げていたが、安値からおよそ60%の株価上昇になる。
東映アニメーションの昨日の株価上昇は、日本経済新聞の「アニメ企業制作7社3社が大幅経常増益」を受けたものである。この中で東映アニメは2005年4-6月期の業績が前年同期比4.8倍、ドラゴンボールGTのDVDボックスが5万8千セット販売と好調、海外売上高が前年比3倍と報道されている。決算発表自体は7月28日に既に東映アニメのIR(投資家向け情報)として公開されており株価も上昇傾向にあったが、日経新聞に掲載されることであらためて注目されたようである。
このほか日経新聞の記事では、マーベラスが同4-6月期で経常利益が2.8倍、バンダイビジュアルが『スチームボーイ』と『ガンダムSEED DESTINY』のDVDが好調としている。一方で、GDHは人件費などの固定費の上昇とDVD発売本数の減少で経常減益、トムス・エンタテイメントは欧米の放映権料収入の遅れでやはり経常減益となっている。

しかし、こうした決算好調な企業の中でも東映アニメーションの上昇率が特に高いのは、これまで海外事業が不調とされてきた同社の好決算が市場にサプライズ効果を与えたためである。とりわけ、海外市場での売上高増と米国市場への戦略的なビジネスが評価されている。
また、東映アニメの株は9月1日付でジャスダック市場の信用銘柄に選定されている。今後は、東映アニメ株を利用した信用取引が可能になり、株式市場での流動性が大きく広がる。株価の変動が大きくなる可能性はあるものの、円滑な取引が増し東映アニメに関心を持つ投資家が増える可能性が高い。
 
一方、もうひとつのアニメ関連の代表銘柄というべきバンダイの株式もナムコ統合を前に上昇している。春には一時2000円近くまで下落した株式だが、現在は2700円前後と3ヶ月余りで3割程度の上昇となっている。
コンテンツ関連株としての株価の出遅れ感が背景にあることに加えて、ナムコとの経営統合を前向きに評価し経営統合後のビジネスのシナジー効果を織り込みつつある。さらに、証券会社各社のアナリストがバンダイ、ナムコの投資判断を強気に評価していることも影響を与えている。

それ以外のコンテンツ関連株式についても市場全体が強気の中で概ね堅調に推移しており、萌え株ブームの反動による下落は終わったようだ。そのなかで、東映やバンダイ、マーベラスのように企業業績に株価が敏感に反応するようになっている。