米国製「ANIME」が大人気

ニューヨークタイムズによればカートゥーンネットワークやFOXキッズとは異なり、アニメの番組導入に背を向け続けてきた米国の子供向けチャンネルのニッケルオデオンがアニメ作品で大きな成功を収めている。
これまで他の子供向け大手放送局カートゥーンネットワークやFOXキッズは日本アニメを番組に導入することで大きな成果を収めて来た。一方、ニッケルオデオンはアニメが自社の放送局の視聴者にとっては大人向け過ぎると放映を見合わせて来た。ニッケルオデオンの得意とするのは、『スポンジボブ』のような万人向けの人気のカートゥーン番組である。

ところが、ニッケルオデオンのアニメ作品『Avatar:The Last Airblender』が、2005年のテレビ視聴率で6歳から11歳での最も人気の番組になったという。
さすが世界に名を轟かす“アニメ”である、ニッケルオデオンも遂にアニメを受け入れたかと思いきや、ところで『Avatar』ってどんなアニメだったか覚えているだろうか?きっと思い出せないに違いないニューヨークタイムズが、『ANIME』と称するこの作品は生まれも育ちも制作者も生粋の米国だからだ。
そのキャラクターデザインはアニメというよりも、2D時代のディズニーアニメを思い出すし、物語もいわゆる善と悪の対決で日本アニメのような複雑さがあるわけでなはない。
実際にニッケルオデオンはこの作品をアジアからの影響を受けたカートゥーンと評している。その作品には制作者のヨガやカンフーの経験が生かされているという。
 
こうなるとそもそもアニメとはなんだろうか、アニメとカートゥーンが違うものとして両者を隔てているもの何なのかという疑問が出てくる。おそらく日本人にとっては、アニメは技術的なもの以上に日本人が作るからアニメだという本質的な違いがある。しかし、米国人にとってのアニメは表面に出てくる作風やあるいは単純に東洋スタイルといった技術論のようでもある。

少なくともここで重要なことは、日本人がどう考えようと、一部の米国人にとってはアニメ=日本製という図式は絶対ではないことだ。そして、米国人は自分達もまた『アニメ』を作ることが出来るのではないかと考え始めている。その結果出来上がったアニメの強い影響を受けたとされる『HiHi Puffy AmiYumi』、『ティーンタイタンズ』などは、しばしば日本アニメを上回る人気を集めている。
日本の中にはアニメは日本人にしか作れないもの、だから日本アニメの競争力はまだ続くという意見が強い。しかし、アニメしてもマンガにしても最近の各国の動きを見ているとこの考えが必ずしも当たっているとは思えない。
確かに米国や韓国に日本アニメと同じものは作れないかもしれない。しかし、似て異なるものが日本アニメ以上に市場で競争力を持つ可能性は小さくない。