東映アニメ第2四半期減収減益も、業績予想から上振れで堅調

10月29日、アニメ製作大手の東映アニメーションが平成25年3月期第2四半期(24年4月~9月)の決算発表をした。連結売上高は144億6700万円(前年同期比11.1%減)、営業利益は16億9400万円(同37.1%減)、経常利益は19億1100万円(同33.7%減)、四半期純利益は12億1600万円(同30.5%)と減収減益となった。
数字は前年同期を下回ったものの、引き続き業績は好調だ。同社は2012年9月24日にソーシャルゲーム事業、『ワンピース』や『スマイルプリキュア!』の関連商品事業の好調を理由に連結業績予想を上方修正している。しかし、今回の発表では売上、利益ともその修正後の数字を上回った。

売上げ面で貢献したのは、映画製作・版元事業である。売上高は前年同期比6.8%増の55億4900万円である。第2四半期に劇場アニメ『アシュラ』の制作収入を計上したこと、テレビアニメの放映本数が増えたことが影響している。
一方、同事業のセグメント損失は2億6900万円となり、前年同期の5億7100万円の利益から大きく下がった。ブルーレイ・DVDのパッケージ部門と海外部門が大幅減収となったことも響いているとみられる。そのほか部門では携帯事業で、ソーシャルゲーム「聖闘士星矢 ギャラクシーカードバトル」が好調だった。

版権事業は、前年同期に引き続き好調である。売上高は52億1500万円(前年同期比1.5%増)、セグメント利益は22億6800万円(同1.5%減)である。引き続き高い利益率を維持し、全体の利益を牽引している。
こちらもソーシャルゲーム関連に勢いがある。ソーシャルゲーム「ワンピース グランドコレクション」が大変好調としている。このほか国内では『スマイルプリキュア!』、アジア地域で『ワンピース』、欧米では「ドラゴンボール」シリーズが好調、または堅調としている。ロングランのキャラクターがワールドワイドで売り上げを稼ぎだしているかたちだ。

商品販売事業は『スマイルプリキュア!』の関連商品が好調、『ワンピース』が前年同期を下回った。売上高は27億6200万円(同33.8%減)、セグメント利益は1億1200万円(同58.5%減)である。
そのほか事業は、前年にあった『ワンピース』関連の大型イベントの反動がでた。売上高は10億1300万円(同43.3%減)、セグメント利益は1億9900万円(同36.5%増)だった。

東映アニメーションの今回の決算は、同社の近年の収益構造の変化をあらためて感じさせるものになっている。利益面で版権や関連商品、イベントなどへの依存度が高くなっているためだ。
また、新しいメディアへの展開が売上につながっている。ソーシャルメディアゲームの好調が、大きな貢献をしているのが特徴だ。
さらにパソコン・テレビ向けの映像配信サービスが堅調、北米向けの映像配信等で一定の伸びがみられたとするなど、デジタルディストリビューションでのビジネスも次第に拡大している様子が窺われる。

東映アニメーション
http://corp.toei-anim.co.jp/