東南アジアに新アニメチャンネルToonami 2013年ターナーがスタート

東南アジアの広い地域をカバーする児童向けのアニメーションチャンネルが、2013年にスタートする。世界的なメディアコングロマリットのTurner Broadcasting System(TBS)のアジア・太平洋支社は、2013年の早い時期に、東南アジアで日本アニメやアクション番組から構成された少年少女向けの24時間チャンネル「Toonami」をスタートすることを明らかにした。
「Toonami」は、これまでTBSが運営してきた別の子どもチャンネルのカートゥーンネットワーク(Cartoon Network)内の放送枠として運営されてきた。日本アニメでは『ポケットモンスター』、「ドラゴンボール」シリーズ、『ワンピース』などが放映されている。しかし、「Toonami」が24時間の独立チャンネルとなるのはこれが始めてだ。
東南アジアの「Toonami」は、これまでのブランドのコンセプトを受け継ぐようだ。スタート当初の放映番組には、『ヤングジャスティス(Young Justice)』、『バットマン:ザ・ブレイブ(Batman: The Brave)』のほか、『ドラゴンボールZ』が挙げられている。

チャンネルのスタートが、TBSの本拠地米国や日本でなく、東南アジアであることはやや驚きを与える。しかし、「Toonami」の主要プログラムである日本アニメはアジア地域で人気が高いことを考えれば、納得の行く選択だ。
特に東アジアから東南アジアにかけては、日本アニメを中心にプログラムを組むアニマックスが成功を収めている地域でもある。TBSがアニマックスの成功に刺激されたとも考えられる。

もうひとつTBSの戦略に影響を与えているとみられるのは、世界的な子どもチャンネルの多チャンネル化の流れである。多くの国で人気の高い子どもチャンネルだが、視聴者の増大と伴に総合チャンネル化し、より細かなセグメントのニーズに応えられないケースが増えている。
例えばウォルト・ディズニーでは、ディズニーチャンネルが実写映画やドラマを取り入れた総合エンタテイメントチャンネルになる一方で、男児向けのディズニーXD、未就学児向けのディズニージュニアを独立チャンネルとしてスピンオフする。ニコロデオンからスピンオフしたかたちのニックトゥーンも同様だ。

しかし、カートゥーネットワークは、ひとつのチャンネルを子ども向けのカートゥーネットワークとヤングアダルト向けのアダルトスイム(adult swim)でシェアし、実写コメディなどを導入するがチャンネルはほぼ1局体制である。
これを東南アジアではあるが、スピンオフすることでより幅広いニーズに対応することになる。さらに今回は、TBSがヨーロッパと英国で展開している未就学児向けのチャンネルCARTOONITOの東南アジアでのスタートも発表している。
これによりTBSは、総合チャンネルの「カートゥーンネットワーク」、未就学向けの「CARTOONITO」、キッズ向けの「Toonami」、ヤングアダルト向けの「adult swim」の4つの分野で、ポップカルチャーのチャンネルを住み分けることになる。
このうち日本アニメは、マニア向けの作品は「adult swim」、子ども向けの作品は「Toonami」で放映される可能性が高い。TBSのエンタテイメント分野の多チャンネル化は、海外展開を狙う日本アニメにとっては、ビジネスチャンンスの拡大ともなるだろう。
[数土直志]