「クール・ジャパン戦略推進は抜本的改善」 経産省 行政事業レビューで意見

6月7日、8日、経済産業省は、国民に開示するなかで個別事業の内容や効果を点検し、反映させる行政事業レビューを実施した。行政事業レビューは、2010年に始まったいわゆる事業仕分けの各省庁版である。
2日間で、中小企業施策、エネルギー関連施策、技術開発施策、新産業施策などの分野から11事業に対して検討が行われた。このひとつに日本のクリエイティブ産業振興を掲げた「新産業の創出・クール・ジャパン戦略推進事業」も含まれた。

クール・ジャパン戦略推進事業は、クール・ジャパン官民有識者会議の提言を受けて平成23年度よりスタートしたものだ。クール・ジャパンに代表される産業の海外市場の戦略的開拓を目指している。関連産業は、ファッションや食、住まい、デザイン、生活雑貨、伝統工芸、コンテンツ関連などに及んでいる。
23年度の予算は13億7700万円、今年度は9億1900万円が計上されている。23年度の具体的な施策では、海外におけるクール・ジャパンのプロモーションやビジネスマッチングなどが行われた。

クール・ジャパン戦略は知的財産推進計画でも言及されるなど、経済産業省だけでなく、国の大きな戦略のひとつともなっている。しかし、行政事業レビューでは、評価者より事業の目的や効果について厳しい意見が相次いだ。
「国が支援する必要性の明確化」、「政府間交渉などに重点をおくべき」、「日本のライフスタイルの対外アピールなのか、中小企業支援なのかの目的の明確化」、「的確な進捗管理の必要性」などが求められた。スタートしたばかり、手探りの中で事業が進んだことも、こうしたコメントに影響を与えようだ。

計6名の評価者の判断は、「現状維持」、「一部改善」、「抜本的改善」、「廃止」の4段階のうち3名が廃止、3名が抜本的改善となった。この結果を踏まえて、クール・ジャパン戦略推進事業は、抜本的改善とされた。
最終的なとりまとめについては、まだ1年目であり成果等をうまく説明出来ない点もある、クール・ジャパンに対抗した海外の動きもあることを考慮し、廃止でなく、抜本的改善を決めたとしている。
改善の方向性としては、目標数値である8~11兆円の世界市場獲得の道筋の明確化や、進捗を的確に把握できる成果指標を設定が示された。さらに政府の事業としては産業全体のものに限定するべきとの意見もあった。

経済産業省
http://www.meti.go.jp/
平成24年行政事業レビュー
http://www.meti.go.jp/information_2/publicoffer/review2012/index.html