東映アニメ ヘッジファンドが株式買増し 持株比率10%超

6月7日、東映アニメーションは、5月30日付で主要株主の異動があったことを明らかにした。東京・丸の内に本社を持つ投資会社シンプレクス・アセット・マネジメントが、議決権のある株式のうち10.05%を保有するようになった。東映アニメーションは、関東財務局に当社株式の大量保有報告書(変更報告書)によって確認したとしている。
シンプレクス・アセット・マネジメントは、東映、テレビ朝日、フジ・メディア・ホールディングスに次ぐ、大株主の第4位になったとみられる。10.05%の株式保有はフジ・メディアHDの10.07%(2011年9月30日現在)とほぼ同じ割合となる。

シンプレクス・アセット・マネジメントは、1999年に設立された投資運用会社である。金融工学を積極的に取り入れたヘッジファンドの手法による運用で知られる。
同社は2011年9月30日の時点で既に、東映アニメーションの株式の7.81%の株式を保有していると関東財務局に届けていた。しかし、東映アニメーションは、実質所有株式数が確認出来ないとして大株主には含めていなかった。その時点から、シンプレクス・アセット・マネジメントはさらに株式を買増したことになる。

大株主に浮上はしたもののシンプレクス・アセット・マネジメントの投資の目的は、純投資とみられる。東映アニメーションの株式は、東映グループで約40%、テレビ朝日約15%、フジ・メディアHD約10%、バンダイナムコホールディングス約2%などの安定株主で全体の2/3を超える。外部から経営権を獲得することはほぼ不可能だからだ。
一方、東映アニメーションは2012年3月期決算で連結売上高、営業利益、経常利益が過去最高に達するなど業績は好調だ。こうした成長性の高さに投資ファンドが目をつけたとも言えそうだ。

東映アニメーションの時価総額は、6月7日の終値で換算すると約236億円程度である。その10%程度となると約24億円弱となる。シンプレクス・アセット・マネジメントのコーポレイトサイトによれば、同社の運用資産は約1510億円、東映アニメーションへの投資金額は運用資金の1.5%強と必ずしも大きいわけでない。
それでも、東映アニメーションの浮動株式の1/3を保有する集中投資は、大胆な戦略だ。投資ファンドによる日本最大のアニメ制作会社に対するポジティブな判断は、アニメ業界全体から見ても気になるものだろう。

東映アニメーション
http://www.toei-anim.co.jp/