米国VIZ社 アニメノベライズ出版事業開始

米国の小学館系の大手マンガ流通会社VIZメディアは北米市場において、アニメやマンガを原作、原案にした小説の出版を開始する。計画されているのは、『鋼の錬金術師』、『イノセンス』、『スチームボーイ』といった作品で、2005年の秋には第1弾が出版元VIZメディアとして発売される。このほか少女向けには『下妻物語』などがノベライズされ、VIZメディアの少女マンガブランド少女ビートを出版元として発売される。
VIZメディアによればアニメやマンガ作品の小説版は同じ舞台とコンセプトを用いるが、キャラクターや物語の厚みが広げられるという。価格は10月に発売される『鋼の錬金術-砂礫の大地 -』が9.99ドルであるほかは、17.99ドルから19.99ドルとマンガ出版と較べても高めの価格設定になっている。もし、ビジネスとして根づくようであれば、日本アニメ関連の新たな収益源として期待出来そうである。

今年春の組織の再編後、活発な北米ビジネスを手掛けているVIZメディアであるが、今回のノベライズと書籍出版でさらにビジネスの領域の拡大を図ることになる。『スターウォーズ』などドラマの小説版展開などは米国でも一般的だが、比較的高い年齢に向けたアニメーション自体が存在しない米国ではアニメーションのノベライズはあまり例がない。
今回、最初に発売される小説版『鋼の錬金術師』は、国内ではアニメ作品のノベライズとして大きな成功をおさめ話題を呼んだ作品である。北米における日本アニメの大衆市場が伸び悩む一方で、日本アニメのマニア層はまだ成長していると考えられる。こうした中で、日本で展開されているマニア向けのビジネスを米国のマニアに向けても展開したいという流れがあるようだ。それは、バンダイビジュアルが北米向けにコレクター向けのDVD販売の意図を持っていることにも現れているだろう。北米におけるマニア向け日本アニメのビジネス構造は急速に日本におけるアニメ市場に近づいて来ているようだ。

VIZメディア http://www.viz.com