スクエニHD 出版事業は減収減益 大型タイトル終了が響く

ゲーム大手のスクウェア・エニックス・ホールディングス(スクウェア・エニックスHD)は、マンガやゲーム関連を中心とした出版も主要事業としている。5月14日に発表された平成24年3月期決算では、この出版事業の売上高や営業利益も明らかになっている。
スクウェア・エニックスHDの出版事業は平成22年3月期まで高い成長を続けてきた。しかし、今回の決算からは、そうした勢いに陰りが窺える。

平成24年3月期の出版事業は売上高113億3500万円と前年比で13.1%減、営業利益は25億7800万円(同19.6%減)となった。
同社は平成23年3月期に大型タイトル(『鋼の錬金術師』)の連載が終了したことから、月刊誌やマンガ単行本の売り上げが伸び悩んだとしている。平成23年3月期も出版事業は減収減益だったため、2期連続での減収減益となる。

それでも営業利益26億円は、売上高が4倍近いアミューズメント事業と同額と、依然、出版事業の効率性は高い。他社出版社と比べても、その利益率はかなり高いとみられる。
むしろ注目されるのは、平成25年3月期以降の動きである。スクウェア・エニックスは平成25年3月期の出版事業を売上高84億円、営業利益を4億円と見込んでいる。
スクウェア・エニックスの出版事業の業績見通しは、例年かなり慎重な低めの数字が設定される傾向が強い。それでも見通しどおりになれば、3期連続の減収減益となる。とりわけ営業利益率は4.8%まで低下する。営業利益率は近年低下傾向を続けており、懸念材料だ。
利益率の低下は出版事業での先行投資が嵩んでいる可能性もあり、同社の出版事業は転換点を迎えているようだ。

スクウェア・エニックス・ホールディングス
http://www.square-enix.com/jpn/