デジタルドメイン アブダビにアニメーションスタジオ設立

5月21日、米国のデジタルドメイン・グループ(Digital Domain Media Group)は、中東・アブダビにアニメーション・VFXの制作スタジオと同分野の教育機関を設立すると発表した。計画はアブダビ政府系のメディア・エンターテイメント産業拠点twofour54との共同事業となる。
デジタルドメインとtwofour54は、このプロジェクトでビジネスと教育のふたつのアプローチで中東の映画、テレビ番組、メディア産業の拠点を築くことを目指す。計画にあたりアブダビ政府は1億ドル(80億円)の補助金を提供する。
twofour54は、アブダビのメディア・エンタテインメントの拠点として開発された。CNNやBBC、Ubisoft, Foxインターナショナルなどが現在オフィスを構えている。

計画されているスタジオは、アニメーションとVFX、モーションキャプチャの設備を持ったものとなる。2013年には制作を開始、500人のスタッフを抱える。さらに2015年までにスタジオの面積を1万4000㎡まで拡大する。
デジタルドメインは、すでにあるロサンゼルスとバンクーバー、サンフランシスコ、ロンドン、フロリダ、ムンバイにスタジオを保有する。アブダビは、これらと並ぶ拠点となる。

一方、教育機関は、デジタルドメイン・インスティチューション/アブダビ(The Digital Domain Institute/Abu Dhabi)と名付けられる。同社がフロリダに持つ教育センターをモデルにしたものとなる。2014年初めの始動を目指す。
twofour54には、すでに米国カートゥーンネットワークとの連携によるカートゥーンネットワーク・アニメーション・アカデミー(Cartoon Network Animation Academy)、ubisoftとの協力によるゲーミング・アカデミー(Gaming Academy)もある。デジタルドメインの共同事業で、デジタルエンタテインメント教育のハブ機能を大幅にアップする。

デジタルドメインは1993年に設立、デジタル映像とVFXで高い評価を得ている。映画、映像で数多くの賞を獲得している。このなかには『タイタニック』や「トランスフォーマー」シリーズ、『トロン:レガシー』などがある。近年は、独自のアニメーション製作などにも乗り出すなど、事業拡張に積極的だ。
海外事業では、この4月に中国の北京小馬奔騰(Beijing Galloping Horse Film)とのジョイントベンチャー立ち上げを発表したばかりである。また、インドにもスタジオを保有しているおり、新興国の事業開拓に熱心である。
デジタルドメインは映像制作では大手だが、それでも自社独自企画・製作の映画となるとハリウッドメジャーの壁は厚い。北米で自社企画の映画を開発・流通させるのは、かなりの努力が必要だろう。そこで産業の枠組みが定まっていない新興国に大きな目を向けている側面も感じられる。

デジタルドメイン
http://digitaldomain.com/

twofour54
http://twofour54.com/en