「借りぐらしのアリエッティ」米国公開 ジブリ作品過去最大規模 米紙報道

2010年に劇場公開された『借りぐらしのアリエッティ』が、2月17日により全米公開される。この劇場公開規模が、スタジオジブリ作品としては過去最大規模になりそうな気配だ。
ウォールストリートジャーナル(米国版)は2月6日付のメディア・マーケティング欄で『借りぐらしのアリエッティ(米題:The Secret World of Arrietty』をピックアップした記事を掲載、スタジオジブリ作品の米国における劇場マーケティングを分析している。これによれば『借りぐらしのアリエッティ』の公開初日のスクリーン数は1200スクリーンで、過去最大であった『崖の上のポニョ』の900スクリーンを大きく上回る。
また宮崎駿監督以外のスタジオジブリ作品では、異例の扱いだ。配給を手掛けるウォルト・ディズニーが、本作に異例の力を入れていることが分かる。

日本だけでなく米国でも評価の高いスタジオジブリ作品だが、これまでの劇場興収は、その人気に比べて控えめである。最も興収が大きかった『崖の上のポニョ』がおよそ1500万ドル、日本円で10億円強、米国アカデミー賞受賞作の『千と千尋の神隠し』が1000万ドルである。多くの作品のビジネスは、映画興行に比べて販売が好調なDVDやBlu-ray Discが中心となっている。
こうした理由のひとつとして、公開時の劇場スクリーン数の不足を挙げる声も多い。米国の劇場興行は、オープニングのスクリーン数が大きな鍵を握るとされているからだ。公開日の週末(金~日曜日)の初動で興収のかなりの部分を稼ぎ出し、スタート時のヒットをエンジンにその後の興行につなぐ。内容で評価されるスタジオジブリ作品だが、最もヒットした『崖の上のポニョ』が、最も多くのスクリーンを確保していたことを考えればスクリーン数の効果とは無縁でないことが理解出来る。

『借りぐらしのアリエッティ』は、人気の高い宮崎駿監督の作品ではないが、米国でもよく知られた英国作家メアリー・ノートンの児童文学『床下の小人たち』を原作にしている。馴染みやすいストーリーだ。さらに米国向けの丁寧なローカライズド、人気俳優の声優起用など、マーケティングも周到に行われている。
『借りぐらしのアリエッティ』の興行が米国で成功すれば、今後は宮崎駿ブランドに加え、スタジオジブリブランドでの米国展開がよりスムーズに進むだろう。『借りぐらしのアリエッティ』の米国公開に大きな期待がかかる。

『借りぐらしのアリエッティ』 米国版公式サイト
http://disney.go.com/arrietty/