大山慶さん新作でマイクロパトロン募集 3日で目標の2/3に

 1月20日からマイクロパトロンプラットフォームのキャンプファイヤーで大山慶さんの最新作『放課後』の制作費募集が開始された。小口の個人支援で、新作アニメーションの制作費の一部を調達するというものだ。
 カンパの額に応じて作品にクレジットが入ったり、登場人物となったり、新規にアニメーションを制作してもらえたりするといったリターンも設定されている。50万円の目標額に対して1月23日現在33万円オーバーと既に3分の2以上集まった。期限は67日後であるが早々と達成しそうな勢いだ。

 大山慶さんは世界3大映画祭の1つであるカンヌ国際映画祭で招待上映、アヌシー、ザグレブ、オタワ、広島といった世界4大アニメーションフェスティバルを始めとした様々な国内外での映画祭で受賞や入選経験が多数ある短編アニメーション作家である。

 『放課後』は、文化庁のメディア芸術クリエイター育成支援制度にも認可されている作品で10分程度の尺を予定している。
 これまでもこのキャンプファイヤーのような個々人から少額支援を募るシステムはあったが、Twitterなどの他サービスとの連携によって目に触れやすい状況が生まれてきた。希望額が達成出来れば、他のアニメーション作家にとっても今後の目算を立てる試金石となるに違いない。

 ネットではアニメファンの発言が活発で目に付きやすい状況にあるものの、短編においてはファン数もさることながら長編やテレビシリーズほどアクティブでないために声が埋もれてしまいがちだ。
 長編やテレビシリーズであればコミックマーケットなどの同人誌即売会に参加といった選択肢があるが、そうでない作品は映画祭やコンテストが参加の場となっている。同人誌即売会への参加は可能であるが、場違いではないかとの思いから気後れしがちではある。それに加えて美術との狭間に置かれて長年苦しんできている現状がある。
 一方、現代美術家の村上隆さんが主催するGEISAIやpixiv ZINGAROなど、垣根を崩す取り組みも行われている。また長編やテレビシリーズのワークスタイルも含めて教える美大・芸大も増えてきており、そうした環境から巣立った者は映画祭やコンテストに対してさほど抵抗がないようだ。今回の試みもこうした変化のひとつと言えるだろう。
【真狩祐志】

日本を代表する若手アニメーション作家、大山慶の新作短編アニメーション『放課後』
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