
米国のマンガ翻訳出版社VIZ Mediaは、2012年1月30日に発売する電子マンガ週刊誌「SHONEN JUMP ALPHA」創刊号の表紙を公開した。
創刊号に相応しく豪華なイラストで、本誌に連載される6作品からそれぞれの作品の主人公たちが並ぶ。6作品は『NARUTO』、『Bleach』、『ONE PIECE』、『ぬらりひょんの孫』、『バクマン。』、『トリコ』である。少年ジャンプの中でも特に人気の高い作品が選ばれており、VIZ Mediaが北米の電子マンガ雑誌ビジネスにかける意気込みの強さが感じられる。
「SHONEN JUMP ALPHA」は、現在、北米でリアルに発売されているマンガ月刊誌「SHONEN JUMP」に替わるものとしてスタートする。PC、モバイル向けのVIZManga.com、iOS向けのVIZ Manga appsを通じて販売される。
価格は1年間に発行される48冊に対して25.99ドル、1冊ごとでは閲覧期間4週間で0.99ドルと子どもでも手の届きやすいお手頃価格となっている。また、一度購入するとVIZManga.comを通じて様々デバイスで作品を閲覧出来るのも売りだ。
しかし、最大の特徴は、日本との同時展開である。日本の「週刊少年ジャンプ」で掲載されたエピソードをおよそ2週間で英語翻訳して「SHONEN JUMP ALPHA」に掲載する。
これは紙雑誌では不可能だったスピードだ。日米同時展開の推進も、VIZ Mediaがマンガ週刊誌の電子出版に踏み切った理由とみられる。リリース時差を大幅に短縮し、読書のニーズに応える。
VIZ Mediaは雑誌だけでなく単行本でも、内外リリース時差の短縮に積極的に取り組んでいる。「SHONEN JUMP DIGITAL WARP」と題したプログラムで、日本での単行本発売後に時間を置かず英語版を発売する試みだ。リリース時差を短縮するため、一部の作品ではデジタル出版を紙出版に先行して発売する。
VIZ Media http://www.viz.com/