「NARUTO」中国で正規同日配信へ  本年12月スタート

 テレビ東京は、中国における日本の人気アニメの正規配信をスタートする。11月24日に明らかにした。中国の大手動画配信サイト土豆(Tudou)がパートナーとなる。
 土豆は北京語字幕付きで正規のストリーミング配信を無料で行い、配信には広告がつけられる。広告から収益を得るビジネスモデルを取る。サービス開始は2011年12月となる。
 
 動画配信作品は検討中としているが、発表にあたっては『NARUTO』の名前が挙がっている。『NARUTO』は、2002年にテレビ放映をスタート、テレビ東京、集英社、ぴえろが共同製作を行っている。 原作、アニメとも世界的に人気があることで知られている。
 『NARUTO』は、現在、北米及び英語圏に向けては、クランチロールやVIZ Mediaのサービスを利用して同日提供を含む配信サービスを行っている。また、テレビ東京とクランチロールの協力による英語圏同時配信事業スタートの際には、最初のタイトルとして投入された。中国市場開拓でも、キラーコンテンツとなりそう

 土豆は中国有数の動画投稿・配信サイトである。月間ユニークユーザーは2億5000万人に上る。今年8月には米国NASDAQ市場に上場した。
 投稿サイトということもあり、これまでは国内外の違法投稿コンテンツが多いとされてきた。実際に日本アニメも権利者に未許諾でアップされているものが数多く見られる。
 一方で、動画サイトのビジネスが成熟化するに連れ、最近は中国の大手サイトが正規コンテンツの配信に力を入れ始めている。他のサイトとの差別化戦略のためである。土豆は今年10月にはディズニーと提携し、『カーズ2』などの正規配信をすると発表している。

 こうした動きは海外のコンテンツホルダーにとっては歓迎すべき動きだ。正規コンテンツを獲得したサイトは自社サイト内の違法コンテンツだけでなく、他の有力サイトの違法コンテンツも牽制するとみられる。
 中国のテレビ放映は許諾が難しく、また時間がかかる。動画配信では、こうした問題を大幅に軽減出来る。スピード感のあるビジネスが可能だ。また、視聴時間もテレビより多いとされ、テレビに替わるメディアとしての役割も期待される。

 テレビ東京は今回の試みについて、これまで中国で違法視聴対策を行ってきたが状況を改善するには正規配信が不可欠、違法配信に替わるものとして正規配信の交渉を行ったという。
 今後は、国内のアニメ関係企業と連携を取り、現在放送中のタイトルについて、日本での放送直後に配信を行う。さらに現在保有する2000話以上のアーカイブの活用も目指す。日本アニメの英語圏向けのサイマル配信は既に一般化しつつあるが、今後は中国向けの配信が進む可能性が出てきた。