『こぴはん』 KEIの世界が繰り広げる新感覚プロジェクト 大貫一雄氏インタビュー

■ ウェブ発、スピード感が大切だ

アニメ!アニメ!(以下AA)
先ほどKEIさんの絵を動かしたいという話があったのですが、アニメ企画は最初からあったのですか?

大貫一雄氏(以下大貫)
もともとはゲームを作りたいという話でした。
ただ企画がでた頃は、ゲーム市場があまりよくなかったのです。プラットフォームに関わらず本数が出なくて、結局、回収出来なかったといった話がすごく多いタイミングでした。
だったら、何かもっといろいろなところで爆弾を仕掛けたい。ゲームの世界観もあれば、アニメーションの軸もある。じゃあ、あとは何をやろうかです。

AA
アニメになるとアイキャッチ効果がすごく高いですね。

大貫
イラスト1枚のキャラクターから想像するのは、とても面白いのがあると思います。けれども声優さんというプロがキャラクターに魂を吹き込むのが、2次元のキャラクターでは一番かたちを成すと思います。
それが大事ですし、たたずまいや振る舞は動画でないと分からないので、アニメーションを大事に捉えています。

AA
アニメを作るとした時に、ウェブ発というアイデアはすぐに考えられたのですか?

大貫 
これはすごくビジネス的な話です。まずスピード感ですね。今はユーザーのスピードがものすごく速い。
ニコニコ動画もTwitterもそうです。
あのスピードを見ていると、テレビアニメの決まったタイミングで何週間、何カ月前に作った映像だと柔軟性がなくなります。ユーザーはこんなことを言っているから、こんなことをやってみようかといったことをアニメーションの中に組み込みたかったんです。
そのスピード感を持って作業するためには、逆に言えば制作をぎりぎりにしてもらうと助かります。

AA
すると制作はかなりギリギリでやられているのでしょうか?

大貫 
そうです。最終段階の編集では、前回のエピソードが流れた後にやっています。なので、ここを切っちゃおうかとか、ここにもっと何か効果を入れようという最終的な処理が出来ます。リアルタイムな、ウェブだからという特権ですよね。

AA
そこに新しさがあるわけですね。

大貫 
最大限ぎりぎりまで努力するというスタイルは取らないと、見ている人に失礼です。今回はそれができる環境なのでそこで何かチャレンジしていきたいなと思っています。
今までテレビの普通の1クール物ではできないことをやっていかないと、やる意味もなくなってしまいます。

鷹木純一プロデューサー(本作GONZOのプロデューサー) 
確かにウェブアニメは、自由に作る傾向は今までは多かったかもしれません。けれども、作り方という意味では違うかもしれません。『こぴはん』みたいな発想でやるというのはないと思います。
これまではある程度の決まったフォーマットに乗り、クリエーティブなところだけの自由度を高める論法が多かったという感じですよね。

■ 反響は海外からも大きい

AA
現在の反響はどんな感じでしょうか。

大貫 
基本的には、何か分からないというのが一番多いです。第1話目を流して1週間ですでに再生数が7万以上になっていて、なかには俺は好きだなと書いている人が増え始めています。そう言いだしてくれている人がいるのは、すごくうれしいんですよね。
でも、反響という意味で一番すごいのはやはり海外じゃないですか。
海外からもメールが届いて、もっと話を長くしてくれと(笑)。

AA 字幕はついてないですよね。

大貫 
ついてないですね。(笑)
でも、Twitterでも10カ国以上、海外の方からフォローされています。

AA それはやはりキャラクターが強いということですか?

大貫 
そこは間違いなくKEIさんですね。「Miku’s father」です(笑)。

■ 『こぴはん』、今後の展開は?

AA
現在はコミカライズとアニメですけど、さらなる展開はありますか。それこそKEIさんですし、音楽の展開はあるのかなとか期待したりします。

大貫 
アニメーションがあって、マンガがあって、音楽はすごく重要なファクターだと思っているので、いろいろなことをやりたいなとは思っています。

AA 例えば、アニメはDVDとかにはされるんですか。

大貫 (笑)。

AA 大貫さんが9人の中で一番好きなのは誰ですか。

大貫 僕はあさぎさんです。

AA どこが魅力ですか。

大貫 
僕はあのたたずまいが好きなんです。名前を決めていく中で、一番に決まったのがあさぎでしたね。
何か一番重要というか、全キャラクターが並んだときの中心的なポジションです。双子がいて、姉妹がいて、年長というか、大人になっている成人がいてという時に、真ん中はどこかと思ったらあさぎなんです。高校3年生で妹もいて、妹の周りに双子がいて、上にお兄ちゃんがいる。
僕は一番気に入っているのですが、残念なことにまだ1回も動いてないんですよ。

AA
好きだからひいきするということはないですか?

大貫 
ひいきはないですね。
それと僕の中のアンケートで一番人気があったのは瓜野さんですね。友達、一般のファンの人たちに聞くと、やっぱり瓜野が1番人気。

AA 男性キャラクターはどうですか?

大貫 
Twitter上の食い付きはものすごいです。発表した瞬間のフォロワーのほとんどが、その2人の男キャラクターのファンです。

AA
KEIさんに男の子を描かせるという戦略は当たっているわけですよね。

大貫 
そうですね。まずひとつの実績ができましたし、たぶん2人が動いた時、しゃべった時に見せる表情は女の子も気に入ってくれるんじゃないかなと思います。

AA キャラクター展開は今後されるのですか?

大貫 
コミケ80で、すでに出しています。レイヤーも3人、衣装に関しては4着できています。

AA イベント対応オーケーですね。

大貫 
いつでもあの衣装を着て出ていける状態にしています。あと1着、2着は作ろうと思っているのでキャラクターに関しては独り歩きをするのでないでしょうか。

AA 
今後の広い展開を期待しております。ありがとうございました。

©2011 百天神社振興会/こぴはん製作委員会

『こぴはん』
公式サイト: http://copihan.com/

[スタッフ]
原作: 百天神社振興会
アニメーションディレクター: 鎌田祐輔
キャラクター原案: KEI
キャラクターデザイン: 鎌田祐輔
美術監督: 杉山祐子
美術設定: 森川裕史
色彩設計: 古市裕一
撮影監督: 林コ-ジロー
編集: 廣瀬清志
音響監督: 本山 哲
音響製作: スタジオマウス
音楽: 濱田貴司
音楽制作: Type ZERO
アニメーション制作: GONZO
製作:こぴはん製作委員会

[キャスト] 
瓜野比呂美(CV:伊瀬茉莉也)、門倉優奈(CV:世戸さおり)、鬼藤蛍(CV:田中理恵)、雲桐万年青(CV:柿原徹也)、栂山あさぎ(CV:松嵜麗)、栂山晴彦(CV:櫻井孝宏)、栂山ゆずき(CV:大久保瑠美)、美柱沙弥(CV:下田麻美)、美柱沙遊(CV:長谷川明子)