文化庁は平成23年度「メディア芸術人材育成支援事業」(第2回募集)の事業採択結果を公表した。同事業は文化庁がメディア芸術とする領域で、団体が行う次代クリエイター、教育者、研究者などの育成に関わる活動を支援するものである。支援を通じて、日本のメディア芸術水準の向上と発展を目指す。
今回は応募のあった15件の中から、外部有識者の審査により6件が採択された。
このうちひとつに日本動画協会による「産業界・教育機関共同のアニメーション制作人材育成ビジョン共有事業」が選ばれている。この事業はアニメ産業界と教育機関の相互理解とビジョンの共有を図る。
まず、産業界からこれまで行われた人材育成関連の調査研究やテキストを集める。また、教育機関からは過去の入学状況や進路、カリキュラムの現状についての情報を得る。そのうえで、現状の把握と分析を行いキャリアアップやカリキュラムの指標を作成する。
アニメ分野の人材育成については、かねてより大学や専門学校、教育機関における教育内容が卒業後の現場の実践につながらないとの意見が少なくなかった。今回の事業はそうした、制作の現場と教育機関のずれを埋めるものとしても期待される。
また、画像情報教育振興協会の「学生CG コンテスト」は、学生のクリエイティブの才能の活性化を狙う。アート、デザイン、アニメーション、映像、マンガ、ゲーム、アプリなど、幅広く作品を公募し顕彰する。幅広い分野から優れた作品を顕彰する。
CGアニメコンテストの運営で知られるドーガの「CG アニカップ日・仏親善試合リバイバル上映会」も採択されている。これは日仏それぞれの若手のCG アニメーションを上映し国別対抗戦として紹介する。国際交流と作品の発掘、紹介を行う。
平成23年度「メディア芸術人材育成支援事業」(第2回募集)
[採択事業]
財団法人画像情報教育振興協会
学生CG コンテスト
合同会社teco LLC
青い森のメディアアートワークショップ
公益財団法人東京都歴史文化財団東京都写真美術館
「映像をめぐる冒険vol.4 見えない世界のみつめ方BEYOND THE NAKED EYE」展
特別対談シリーズ
株式会社ドーガ
CG アニカップ日・仏親善試合リバイバル上映会
公益財団法人名古屋市文化振興事業団
大名古屋電脳博覧会
一般社団法人日本動画協会
産業界・教育機関共同のアニメーション制作人材育成ビジョン共有事業