コンテンツの海外展開の現状と課題は?文化庁がとりまとめ

 文化庁は、コンテンツ市場の活性化や海外市場展開の推進を目的とした、2つの調査研究を公開している。「諸外国の著作権の集中管理と競争政策に関する調査研究」、「日本のコンテンツの海外展開促進に関する基礎調査」である。いずれも三菱UFJリサーチ&コンサルティングの協力により行われた。
 「諸外国の著作権の集中管理と競争政策に関する調査研究」では、市場活性化や海外展開の際に必要となる著作権物の円滑な流通の課題抽出を目的としている。海外各国の著作権管理の実態についてとりまとめている。

 「日本のコンテンツの海外展開促進に関する基礎調査」は、映画・アニメ・テレビ番組、音楽、ゲームの各ジャンルの海外流通の現状についてとりまとめている。関連文献の調査まとめ、関連企業へのアンケート・ヒアリング調査などにより海外展開の現状と課題をとりまとめた。
 とりわけ今回注目されるのは、海外展開の方法として国際見本市の機能に大きく焦点を当てていることだ。国内でも東京国際アニメフェア、東京ゲームショウ、TIFFCOM、東京国際ミュージックマーケットといったコンテンツ関連の見本市は少なくない。
 しかし、海外も含めて、そうした見本市がどの程度実際のビジネスに貢献しているのかは分かりづらい。今回の調査は、その役割の一端を明らかにしている。

 例えば、映像コンテンツでは、フランスで行われるMIPTVやMIPCOMの存在感の高さが理解出来る。国内ではTIFFCOMが映画におけるアジアのコンテンツ流通の拠点になりつつあるとする。また、東京国際アニメフェアでも、アニメの取引市場としての地位を確立しつつあると評価している。
 一方で、海外展開が進んでいない状況については、海外展開の経験が少ないこと、小規模な企業が多く十分な体制を持たない、人材不足などを指摘する。そのうえで1)流通支援、2)コンテンツ製作支援、3)権利や制度等の環境整備、4)人材育成支援、5)情報提供の推進を提案している。

著作物等の流通促進に関する調査研究
http://www.bunka.go.jp/publish/bunkachou_geppou/2011_09/series_07/series_07.html#no01
■ 諸外国の著作権の集中管理と競争政策に関する調査研究
■ 日本のコンテンツの海外展開促進に関する基礎調査