まんだらけの決算とビジネスモデル

 マニア向けにプレミアグッズなどを販売するまんだらけの平成17年第1四半期決算が発表された。第1四半期の売上高は、12億600万円(前年比11.9%増)、営業利益は5400万円(同135.4%増)、経常利益は400万円(同77.5%減)であった。昨年、9月に開店した池袋店や既存店の売上高が加わったことにより、売上高は11.9%増加した。しかし、自社製品の在庫処分による廃却損を2500万円計上したことにより経常利益は77.5%減となった。
 売上高は、セル画、CD、DVDなどを中心としたアニメ関連商品の売上げが好調であったとしている。売上げセグメントでは本が26.4%、Toysが22.2%、同人誌27.3%、セル画やDVD、CDを含むその他部門が23.9%になった。また、今後の方針として、地方主要都市の出店強化や、Web通販の拡大、オークション事業の強化が上げられている。

 当期の見通しとしてあげられている地方主要都市の出店であるが、まんだらけは過去数年に亘り多店舗展開を図っている。しかし、思ったほど店舗数の拡大は進んでいない。新規の店舗を開店する一方で閉店される支店もあり、店舗数は一進一退を続けているためである。海外支店は、以前は米国、イタリアなどに複数店舗を出していたが、現在はオンラインショップに一元化されている。国内の店舗数も本拠地の中野ブロードウェイビル内を除くとほとんど増えていない。また、出店直前に出店が取りやめになるなどのケースもあり迷走感が拭えない。
 こうした状況は、まんだらけが行っているプレミアグッズの買取り、販売というビジネスモデルの本来的な難しさに起因する。つまり、中古漫画などの一般商品は、ブックオフといったより資本力のある一般の中古品取り扱い企業との競争にさらされている。その結果、近年、まんだらけはよりマニア色を強めている。

 実際、まんだらけの売上高に占める部門別の割合を追っていくと書籍の販売が4年前にから一貫して減少傾向にあり、ここ3、4年で売上げシェアを10%程度落としている。代わって同人誌部門やセル画や設定が主な販売であるその他部門が拡大している。まんだらけの顧客が、同人誌やセル画、プレミアグッズを買うマニア層に移って来ていることが考えられる。
 こうしたマニア層は一般的に都市に多く居住しており、まんだらけのビジネスは都市型のビジネスであるといえる。そうした意味で、まんだらけが支店構えて採算が取れる都市は非常に数が限られているだろう。
 さらに、プレミアグッズの販売は仕入れ先の確保といった難しさを抱えている。売れ行きに応じて生産を増やせる一般製品と異なり、プレミアグッズや限定品は数が限られている。たとえ顧客を確保出来たとしても、そうした商品を各店に供給出来ない自体は起りえる。それは、世の中に骨董品のチェーン店が存在しないのと似ている。
 まんだらけがマニア指向を強めれば強めるほど、多店舗展開の壁は厚くなるといえる。まんだらけが成長指向を目指すのであれば、より大衆市場を狙わなければいけないが、これはマニア層の離反を招く危険性が高い。まんだらけに求められるのは、都心においてはマニア向けのフラッグシップショップ、地方ではまんだらけブランドを利用した大衆店の2面展開であろう。