東映アニメ フィリピンでの制作強化へ

 東映アニメーションはフィリピンに設けているアニメ制作拠点の機能を強化している。国内で行っていた原画の作成作業の一部をフィリピンの現地子会社のTOEI ANIMATION PHILS,INCで手掛け始めた。
 これまで、この会社では同社の動画作業と彩色作業の約8割を行っていたが、将来の人材不足を見据えてフィリピン社の動画担当者より技能の高い人材を抜擢し、原画作成を行わせる。また、国内では現在制作中の週5本の作品のうち『ワンピース』と『ふたりはプリキュア』の2作品の背景画像は手書き背景からコンピュター作成に切り替えられたと伝えている。

 東映アニメーションは、日本のアニメーション制作会社の中でも制作工程のCG化の進んでいる会社のひとつであるが、今後、多くの会社が同様の方向に進んで行く可能性が高い。そのひとつが、これまでの比較的単純とされてきた動画や彩色に加えて、より高度な原画や背景などの作業の海外アウトソーシングである。また、こうした海外制作を可能にするのが、アニメのCG化と制作ソフトの高度化である。作画や背景、絵コンテがデジタル化されればこうした海外との連携はますます容易になり増加して行くに違いない。
 究極の方向性として、企画や演出、脚本、録音のみが日本に残るという未来も否定できない。また、セル画に続き、動画、原画、背景から絵コンテまでCG化される方向が及ぶ中で、制作現場でのペーパレス化が進み、昔ながらのアニメファンに馴染みのある制作風景は急速に消えていくようだ。