サンリオ第1Q 減収も利益好調 業績予想は上方修正

 7月29日に発表されたサンリオの平成24年3月期第1四半期の決算は、連結売上高が163億5600万円(前年同期比7.4%減)、営業利益は39億6800万円(同15.2%増)、経常利益は38億6600万円(同43.1%増)、四半期純利益は28億6500万円(同129.5%増)だった。売上高は減少となったが、利益面で好調だった。
 これは事前のサンリオの予測を上回るものだったようだ。同社は同日平成24年3月期第2四半期と通期の業績予想の上方修正も発表している。修正の主な理由はヨーロッパ、そして北米、南米での海外ライセンス収入の増加である。現在想定為替レートより円高となっているが、それをこなす。さらに、販管費の削減もこれに貢献する。
 新しい見通しでは売上高は通期連結で732億円、営業利益は165億円、経常利益は156億円、当期純利益は119億円である。利益はいずれも前期を上回る。

 第1四半期に地域別で好調だったのは、北米とアジアである。北米の売上高は12億円(前年同期比11.7%増)、営業利益3億円(同29.5%増)だった。ビジネスの中心を物販からライセンスに移す戦略が成功した。前期比で約10%の円高になったが、売り上げの増加が為替の影響を吸収した。
 アジア地域は売上高13億円(同15.4%増)、営業利益2億円(同36%増)。中国でのライセンス販売の好調が地域全体を牽引した。また、韓国も増収増益、香港は減収減益、台湾も黒字を確保した。

 一方、ヨーロッパでの売上高は29億円(同14.8%減)、営業利益9億円(同18.3%減)。同地域でも物販事業からライセンス事業への切り替えが進んでおり、その影響もあった。ライセンス販売は好調で現地通貨ベースで14.1%増の伸びを見せたが、ここでは急激な円高が円ベースでの伸びを圧縮した。
 また、南米は、売上高2億円(同13.7%減)、利益はプラスマイナスゼロである。ブラジルの代理店が期間中に不採算店撤退を実施したことなどが影響した。

 国内事業は売上高105億円(同9.3%減)である。営業利益28億円は28.6%増と大きく伸びた。売り上げの減少は震災の影響や海外からの観光客の減少も響いた。既存店売上高は10.6%減である。
 キャラクター別では、国内外でハローキティが、また、ジュエルペット、マイメロディ、リトルツインスターズといったキティ以外のキャラクターも大幅に伸びた。
 サンリオの業績好調の理由は、ふたつの戦略が効果を挙げているといえるだろう。ひとつは、世界地域のバランスのある展開だ。日本以外に、アジア、ヨーロッパ、北米、南米の各地域でビジネスを行うことで、ひとつの地域の落ち込みを他の好調な地域が吸収することに成功している。
 もうひとつは、世界的な物販事業からライセンス事業の移行だ。物販事業は在庫リスクがあり、時には特別損失が嵩む。そこで利益率の高いライセンス販売に事業の中心をシフトさせる。見かけの売上高は減少するが、効率的な企業運営が可能になるからだ。

サンリオ http://www.sanrio.co.jp/