サンリオ×立命館 サンリオが語る新キャラWish me mell

サンリオが立命館大学で新キャラクターWish me mellを中心に同社のキャラクタービジネスについて講演

 株式会社サンリオは、京都の立命館大学衣笠キャンパスにて、6月3日、同社の新キャラクター、Wish me mellを中心にキャラクタービジネスについて講演をおこなった。同社メディア部次長 加藤 秦氏、並びに キャラクタークリエイション室室長の奥村心雪氏が登壇。まず、最初に加藤氏が、サンリオのメディア戦略とグローバル展開について講演した。学生時代に会社説明会に参加した際、辻信太郎社長がサンリオのビジネスを「ソーシャルコミュニケーションである」と明言したことに衝撃を受け、入社を決意、現在に至ったと言う。「考えてみると、企業としての理念は30年たった今まで一貫している」(加藤氏)。更に理念は世界へと広がり、現在は400種類ものキャラクターを「みんなに仲良くしてもらいたい」というコンセプトのもと、109カ国に展開していると説明した。
 また、メディア戦略だが、サンリオは当初広告宣伝をしないという方針だったとのこと。だが、00年からはその方針の転換を図る。最初に戦略的な展開を意識した層が小学校高学年以降のジュニア世代。年齢的にはキャラクターグッズから離れファッション、アイドルに気持ちが移る年代でありながら、この年齢層をターゲットにしたのは、ムーブメントを起こしやすかったからとのこと。これらの層を意識して開発、展開されたのがシナモロールだったという。

インターネットメディアの台頭期にサンリオも本格的なメディア戦略を展開

加藤氏

 サンリオとしてはじめてメディア戦略を展開したシナモロール。だが四大メディアに加えネットが本格的に加わった初期段階での試みであったことから苦労も絶えなかったという。
 更に大変だったのがサンリオにおけるビジネスモデルの主体がライセンスビジネスだったという事実だ。メディア戦略を展開するということはどこかの媒体に対して賃金を用いて露出を増やすということを意味する。だがサンリオは自社内にライセンス部という組織が存在しこれらの組織はまさにその逆で、媒体をクライアントとして自社キャラクターコンテンツを提案し掲載していただくことが収益につながるのである。
 つまり、同時期に一方はメディアにお金を払ってでも露出を増やそうとする中、他方では、キャラクター掲載をする提案で収益を得るという若干矛盾を含んだ事業展開になってしまったとのこと。それでも双方の展開を進めていったのは如何にメディア戦略が重要な時代になったのかを物語っている。
 ただし、ライセンスビジネスがサンリオにとって重要な事業モデルであるのは確かなようだ。現在売上の7割を構成する海外においてもライセンスビジネスが収益の柱であるとのこと。このライセンスビジネスというのは、多くの企業とのコラボレーションによって実現していることを伝えたうえで、これからも「世界中のひとたちと仲良く」という理念を忘れず、ビックスマイル―ソウルギフトを世界の人々に与えていきたいとして講演を締めくくった。

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