マンガ・アニメ・ゲーム保存に文化庁と国会図書館協力

 国立国会図書館と文化庁は、テレビ・ラジオ番組、音楽、マンガ、アニメ、ゲームなどに関する文化資料の保存に乗り出す。両者は5月18日に歴史的・文化的価値のある作品や資料の所在把握、目録作成、収集・保存、活用などで連携、協力する協定を結んだ。
 国会図書館は、これまで書籍、新聞、雑誌、それにCD、DVDなどの出版物の保存・管理を行ってきた。一方、文化庁は美術品のほか歴史、芸術、民俗、産業、自然科学等に関わる資料の収集・保存をしてきた。それぞれが異なった立場から文化の保存に従事している。

 この協定に基ずいた最初の取組みとして上記の分野が取り上げられた。具体的な活動は、3分野に分けられる。1)テレビ・ラジオ番組の脚本・台本の所在状況と保存方法などについての調査研究、2)音楽楽譜の所在情報のデータベース作成、その公開と活用、3)マンガ、アニメーション、ゲームなどメディア芸術のアーカイブ構築である。いずれも国会図書館と文化庁の連携、協力により推し進める。
 これらの取組みは、これまでテレビ関連メディアやマンガ、音楽関連の資料の系統だった調査研究、収集、保存がされていなかったことが背景にある。各分野の管轄が定かでなかったためである。また、比較的新しいジャンルが多く、保存・収集すべき文化という認識が薄かったことも理由にあるだろう。
 こうした状況に加え、大衆文化領域のものも多く、大量生産大量消費された結果、逆に比較的新しい時代のものでも保存されていないケースが多かった。そうしたなかで、国のイニシアティブによりテレビ番組やアニメ、マンガ、音楽の楽譜などの系統だった保存を求める声が起きていた。今回の協定は、そうした考えを反映している。

 調査、収集、保存という点では大きな前進となる。しかし、課題も少なくない。これから制作される作品、資料についての活動は比較的容易である。しかし、過去の作品、資料の所在を確認し、それを保存する作業は時間も労力もかかりそうだ。
 アニメ番組、マンガ、楽譜などは量も多く、全て保存するのか、一部なのか、一部であればどうした基準でその判断を行うかなどの課題がある。ゲームなどでは、メディアを再生できるハード機の保存も課題になる。これらをひとつずつクリアしながら、さらなる前進を目指すことになるだろう。

文化庁 http://www.bunka.go.jp/
国立国会図書館 http://www.ndl.go.jp/