東映アニメ 売上過去最高266億円に 版権事業が牽引

 5月12日に発表された東映アニメーションの平成23年3月期決算が好調だ。今年1月25日に上方修正された業績見通しを、売上高、利益でさらに上回った。
 連結売上高は、前年比27%増で過去最高の266億2200万円となった。利益面も好調である。営業利益は41億8400万円(前年比79.7%増)、経常利益は45億7000万円(同81.2%増)、当期純利益は27億2200万円(同88%)である。

 好調だったのは国内の版権事業だ。『ワンピース』の人気がさらに拡大し、フィギュアなどの玩具、アパレル、パズル、生活雑貨などのキャラクター商品が幅広く好調だったという。また、『ハートキャッチプリキュア!』も好調だった。
 一方、版権事業の海外部門は、前年は北米向けのゲーム化権の販売があり、その反動で売上は大きく減少した。堅調だったのは欧州では『ドラゴンボール』シリーズ、アジアでは『ワンピース』、『聖闘士星矢』である。
 部門全体では売上高は88億6700万円と前年比30.5%増、セグメント利益は39億3600万円 (同39.1%増)である。営業利益の大半を版権事業で稼いだことになる。

 映像製作・販売事業は、売上高は前年並みの96億3400万円(同1.3%減)だった。また、セグメント利益は8億200万円前年比65.7%増と、大きく伸びた。こちらは映像パッケージの販売と海外向けの番組販売が業績を支えた。
 パッケージソフト部門は、『ワンピースフィルム ストロングワールド』とテレビ『ワンピース』の「Log Collection」シリーズ、『映画プリキュアオールスターズ DX2』のBlu-ray DiscとDVDが好調で大幅増収である。
 海外部門は、欧州向け、フランスとスペインで『ドラゴンボール』シリーズのテレビレビ放映権が、北米向けにはビデオ化権などの販売が好調だった。為替差損をこなし大幅増収となった。積極的な海外販売が実を結んだかたちだ。
 ただし、アニメ制作は大幅な減収だった。テレビアニメの制作本数が減少したほか、劇場アニメでは3月公開の『映画プリキュアオールスターズDX3』と『ジャンプ HEROES film』が東日本大震災の影響を受け、前年の実績を下回った。

 商品販売事業でも『ワンピース』や『ハートキャッチプリキュア!』関連が好調で、売上高は73億7700万円(同89.1%増)、セグメント利益は4億700万円 (同364.6%増)だった。その他事業は、『ワンピース』、『ハートキャッチプリキュア!』関連のイベントが稼動し、売上高7億7900万円(同45.4%増)、セグメント利益は2億300万円 (同15.9%増)である。
 全体に『ワンピース』と『プリキュア』の2大タイトルを中心に多角的なビジネスを展開したことが、業績の伸びにつながったようだ。

 しかし、平成24年3月期については、慎重な見通しを立てる。平成23年3月期の売上高過去最高の反動があるとする。売上高211億円、営業利益22億円、経常利益25億円、当期純利益15億円を見込む。
 そうしたなかで引き続き『ワンピース』、『プリキュア』シリーズの人気の継続によるビジネスを目指す。新作では『トリコ』、また放映枠の移動する『デジモンクロスウォーズ』の展開も強化する。
 海外では現在主力となっている『ドラゴンボール』シリーズ、『ワンピース』に加え、『セーラームーン』を欧州、アジアで本格的に再展開する。

東映アニメーション http://www.toei-anim.co.jp/