バンナムHD通期増収増益 コンテンツ事業黒字転換

 国内大手エンタテインメント企業バンダイナムコ・ホールディングス(バンダイナムコHD)の平成23年3月期決算が堅調だった。平成21年3月期には及ばないものの、売上高、利益とも平成22年3月期の大きな落ち込みから回復をみせた。また、当期純利益は黒字転換した。
 連結売上高は3941億7800万円で前期比4.1%増、営業利益は163億3800万円(同767.3%増)、経常利益は163億9900万円(同759.6%増)、当期純利益は18億4800万円だった。キャラクター玩具が好調だったトイホビー事業が全体を牽引したほか、コンテンツ事業も黒字転換、アミューズメント施設事業も堅調だった。

 トイホビー事業は売上高1583億7400万円(前期比6.4%増)、セグメント利益は138億1200万円(同28.1%増)と、利益面での伸びが目立つ。とりわけ『仮面ライダーオーズ』、『ハートキャッチプリキュア!』が絶好調としている。いずれも近年売上を伸ばしているキャラクターだが、22年3月期はさらに売上を伸ばしたとみられる。さらに『海賊戦隊ゴーカイジャー』が好スタートを切り、デジタルカードゲームやカードゲーム「プロ野球オーナーズリーグ」が好調に推移しているとしている。
 ただし、海外は苦戦した。欧米の主力タイトル「Power Rangers」シリーズが落ち込んだ。当シリーズは現在海外で新シリーズの大幅なプロモーションをかけているが、その影響は24年3月期以降になるとみられる。また、『BEN10』の売上高も前期に及ばなかった。

 ゲーム、映像、音楽、ネットワークなどのビジネスから構成されるコンテンツ事業は、売上高は1799億1700万円と前期比7.4%増と微増だった。しかし、セグメント利益は30億9200万円と前期77億6000万円の損失から大きく改善した。
 コンテンツ事業の主力である家庭用ゲームソフトでは、『NARUTO -ナルト- 疾風伝 ナルティメットストーム2』がワールドワイドでミリオンセラーとなった。しかし、海外向けを中心に新規タイトルでは苦戦した。一方、業務用ゲーム機は『機動戦士ガンダム EXTREME VS.』、『ワンピース』などが好調だった。
 映像音楽コンテンツでは、『機動戦士ガンダムUC』シリーズの映像パッケージが引き続き好調だった。さらに、製作タイトル数の絞込みの結果、収益性が改善したとしている。ネットワークコンテンツでは、ソーシャルゲーム「ガンダムロワイヤル」が好調だった。
 アミューズメント施設事業は、「ウルトラマン」や「仮面ライダー」、「たまごっち」などのキャラクター中心の店舗が牽引した。売上高は623億3700万円(前期比4.6%減)、セグメント利益は17億7800万円(同524.4%増)である。

 バンダイナムコHDの決算は、グループが持つ豊富なキャタクターに支えられたかたちだ。同社の発表によれば、キャラクター別売上高では、「ガンダム」シリーズが382億円、「仮面ライダー」シリーズが264億円、「ワンピース」が155億円、「プリキュア」シリーズが135億円である。また、「ガンダム」シリーズでは玩具、ゲーム、映像、ネットワークに展開するなど、グループ力を活かしている。
 さらに、近年の大胆なグループ再編も力を発揮しているとみられる。一方で、ゲームソフトやアニメなどの映像作品で新たな主力ブランドが登場していないのは懸念材料となっている。
 今後の課題になりそうなのは、海外市場である。同社は国内の少子化を背景に、海外、特に欧米市場で経営資源の積極的投下を実施するとしている。しかし、23年3月期で北米が56億5800万円、ヨーロッパで12億2100万円の営業損失を出している。欧米市場の業績回復が鍵となる。
 平成24年3月期の業績見通しについては、連結売上高は4000億円とし、営業利益、経常利益とも前期並みとする。一方、当期純利益は80億円と大幅増を予想する。

バンダイナムコホールディングス http://www.bandainamco.co.jp/