松竹23年通期減収減益 今期はアニメ配給増加に注目

 大手映画会社の一角である松竹が、平成23年通期決算を発表した。売上高が前年より微減となったほか、利益面も好調だった前年から若干の減少とほぼ前年並みの業績となった。
 連結売上高は902億5400万円(前年比3.2%減)、営業利益は33億7100万円(同2.3%減)、経常利益は17億5700万円(同10.5%減)、当期純利益は7億900万円(同0.8%減)である。利益面については不動産関連の特別利益8億2300万円、特別損失12億900万円も反映している。

 主力の映画関連事業は売上高535億3000万円(前年比1.2%減)、営業利益は7億4600万円、前年の2億9700万円の営業損失より黒字転換している。
 同社が配給した映画は、邦画12本、洋画4本、アニメ2本など、上半期は苦戦したが下半期が健闘した。そうした作品の中には2010年9月に公開した劇場アニメ『機動戦士ガンダム00』や、マンガを原作に実写化した『BECK』、『大奥』なども挙がっている。興行は新宿ピカデリーが高稼働しているとし、2010年8月には月間新記録の興収を実現している。
 また、映像ソフト事業でもアニメを取り扱っている。テレビアニメシリーズ『戦国BASARA弐』とOVA『たまゆら』である。

 また、歌舞伎座、新橋演舞場を中心とした演劇興行は、歌舞伎座さよなら公演や新しく歌舞伎の拠点となった新橋演舞場が好調だった。しかし、歌舞伎座が立替えに入ったこともあり売上高は230億7900万円(同12.8%減)、営業利益は9億4700万円(同72.3%減)と減収減益だった。不動産事業は売上高79億8000万円(同15.2%増)、営業利益は41億1900万円(同72.3%減)である。
 今期(平成24年2月期)は、売上高809億円(前期比10.4%減)、営業利益2億2000万円(同93.5%減)、経常損失17億3000万円、当期純損失24億6000万円を見通す。

 松竹は前期に『ガンダム00』のほか、アニメでは『昆虫物語みつばちハッチ~勇気のメロディ~』の配給を行った。また、特撮映画『ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国』も手がけている。
 一方で、今期はアニメ映画の配給を大幅に増やすことが注目されている。6月4日公開の『劇場版 戦国BASARA −The Last Party−』を皮切りに、7月2日に『鋼の錬金術師 嘆きの丘(ミロス)の聖なる星』、9月3日に『劇場版テニスの王子様 英国式庭球城決戦!』、さらに12月3日に『映画 けいおん!』を予定する。いずれの作品もコアなアニメファンを中心に人気の高い作品だ。アニメについては、量質ともかなり大胆な方向転換となる。前期に好調だった『ガンダム00』の経験を活かせるかが、この分野では成功の鍵を握りそうだ。

松竹 http://www.shochiku.co.jp/