タカラトミー 米玩具会社RC2を6億4千万ドルで買収

 大手玩具企業のタカラトミーは、米国の玩具企業RC2コーポレーション(RC2 Corporation)の買収・完全子会社化を発表した。買収はタカラトミーが米国で新たに設立した子会社ギャラクシードリームコーポレーション(Galaxy Dream Corporation)が株式公開買付けにより、RC2の全株式をおよそ6億4000万ドル(約530億円)で取得、そのうえで両社が合併する。合併会社はRC2としてタカラトミーの完全子会社になる。買収資金は銀行借入れで約500億円、それに手元資金も活用する。
 今回の株式公開買付けは、タカラトミーとRC2双方の取締役会の承認を得ており、今後順調に進むと見られる。RC2の買収により、タカラトミーは一挙に北米玩具市場の基盤を得る。今後の同社の海外展開に大きな影響を与えることになる。
 
 RC2は1989年に現在の前身となるRCIグループ、RCLグループとして創業、特に未就学児童や乳児向けの玩具・商品展開に強みを持つ。鉄道をキャラクター化したCGアニメーション『Chuggington』の玩具や「The First Years」や「Lamaze」といったブランドを持つ。年間売上高は2010年で4億2700万ドル(約350億円)となり、前年1800億円の売上高であるタカラトミー本体と併せると年商2000億円を超えることになる。
 タカラトミーの説明によれば、今回の買収目的はRC2の持つ世界的な販売網とブランド、人材を獲得することでグローバルなビジネス体制を構築出来るためである。RC2の持つ流通ネットワークは世界2万5000店舗に及び、世界の二大玩具市場である米国と日本、さらに広い地域で事業展開する唯一の玩具企業となるとする。

 タカラトミーの海外事業は、これまで旧トミーの海外部門を引き継ぎ展開していた。しかし、その中心はアジア、ヨーロッパとなり、国内競合企業のバンダイと較べても弱かった。特に北米市場では提携企業のハズブロへの流通委託やOEM供給などが中心で売上げも小さい。バンダイがグループ会社の現地法人バンダイ・アメリカを通じて、日本ブランドの玩具のほか「パワーレンジャー」や「ベン10」を展開するのに較べて出遅れ感が強かった。
 しかし、今回の買収で、一気に北米市場で攻勢に出ることになる。また、未就学児童、乳児向けのラインナップ、ブランドもタカラトミーと補完関係にある。今後は、こうした期待されるシナジー関係をいかに発揮出来るかが問われる。

 タカラトミーの海外事業展開は、同社と関わりの深いアニメ企業にも影響を与えそうだ。タカラトミーの主要株主である三菱商事のアニメ子会社ディーライツは、『メタルファイト ベイブレード』のアニメと玩具、ライセンスを通じて海外事業を行なっている。玩具流通網の拡大は、こちらにもポジティブと見られる。
 さらにタカラトミーの子会社である、竜の子プロダクションのアニメとその玩具の展開も将来的には期待出来そうだ。玩具のプロモーションとしてのアニメの役割は、小さくないためである。

タカラトミー http://www.takaratomy.co.jp/
RC2コーポレーション(RC2 Corporation) http://www.rc2.com/