香港イマジ 中国アニメ「喜羊羊与灰太狼」製作会社を買収

 CGアニメーション映画『ATOM』や『TMNT』の製作で知られる香港のアニメ企業イマジ・インターナショナル(IMAGI International Holdings)は、2月18日付で中国の2Dアニメ製作会社トゥーン・エクスプレス(Toon Express Group)の買収を発表した。買収総額は10億4650万香港ドル(およそ110億円)で、現金に加えて、イマジ社の株式割当、さらに今後のトゥーン・エクスプレスの業績に応じたボーナスにより支払われる。

 トゥーン・エクスプレスは、中国大陸で2Dアニメーション『喜羊羊与灰太狼』を製作するアニメーション企業として知られている。同作は2005年に誕生し、その後国内で大人気となった。現在までに中国国内75局で放映されている。また、劇場映画も製作されこちらも大ヒットしている。
 その人気は米国のディズニーや日本『ドラえもん』、『名探偵コナン』などと並ぶ程である。『喜羊羊与灰太狼』はこれまで海外アニメーションに押され気味であった中国のアニメ市場で、海外勢に対抗する初のオリジナルアニメーションとして高く評価されている。
 イマジはこの著作権やトレードマークも含めて買収するとしており、中国で最も注目されるアニメとキャラクターが香港企業の手に渡るやや驚きの展開だ。同時に中国アニメーション産業の変化の早さを感じさせる。

 買収するイマジは香港に拠点を持つアニメーション企業で、これまでハリウッドにスタジオを持ち、世界市場に向けたCGアニメーションを中心に製作してきた。『TMNT』やCGアニメーション版『鉄腕アトム』である『ATOM』を手掛けた。現在は、3D立体視CGアニメーション版『ガッチャマン』の劇場プロジェクトを進める。
 しかし、『ATOM』の興行不振から近年は事業の大幅な縮小を迫られている。ハリウッドのスタジオを閉鎖、香港・中国のスタジオも大幅に縮小した。今回の買収が事業反転につながるか注目される。
 また、イマジは香港企業ということもあり、もともと中国市場に強みがあるが、今回の買収で2Dアニメーション、キャラクタービジネスでも中国本土に足掛かりを築く。今後は中国市場をより重視することになりそうだ。
 一方で、イマジの強力な海外ネットワークやグローバルビジネスのノウハウで、中国で人気の『喜羊羊』の国際展開も今後期待出来るだろう。海外輸出が悲願の中国アニメ産業にとって、大きな飛躍につながるかもしれない。

イマジ・インターナショナル(IMAGI International Holdings)
http://www.imagi.com.hk/