文化審議会が文科大臣に答申 メディア芸術振興も

 文化庁に設置された文化審議会は、「文化芸術の振興に関する基本的な方針(第3次)」をとりまとめ文部科学相に答申した。文化審議会は国の文化と国際文化交流の振興に関し討議するもので、文部科学大臣、文化庁長官に意見を提出する。
 今回答申された「文化芸術の振興に関する基本的な方針(第3次)」は、このなかでも文化政策について取り上げたものである。国の文化行政にも大きな影響を与えるものだ。

 答申では、6つの重点戦略として「文化芸術活動に対する効果的な支援」、「文化芸術を創造し,支える人材の充実」、「子どもや若者を対象とした文化芸術振興策の充実」、「文化芸術の次世代への確実な継承」、「文化芸術の地域振興,観光・産業振興等への活用」、「文化発信・国際文化交流の充実」を挙げる。これらを通じて、文化芸術立国の実現を目指す。

 また、このなかでは文化庁がメディア芸術とするアニメやマンガ、ゲーム、メディアアート分野への取り組みにも触れている。文化審議会はメディア芸術は優れた文化的価値を持つと評価し、さらに文化芸術だけでなくコンテンツ産業や観光振興にも大きな効果を発揮するとしている。そのうえで4つの施策を取る様に提言した。

 1)文化庁メディア芸術祭のさらなる充実
 2)メディア芸術のデジタルアーカイブ化の推進
 3)次代の人材育成
 4)映画・映像作品の水準の向上
である。

 文化庁メディア芸術祭は、1997年から始まったメディア芸術分野の大型プロジェクトである。顕彰や企画展、ウェブなどを通じてメディア芸術の振興を図る。開始以来年々注目が高まっており、大きな成功を収めている。答申では現在も行われている関連イベントとの連携推進や海外への発信支援が盛り込まれた。
 近年、重要性が指摘されているメディア芸術分野の作品や関連資料の散逸の危険や保存の必要性についても施策が示された。メディア芸術のデータベース整備や作品のデジタルアーカイブ化をすべきとする。文化施設や大学などとの連携・協力体制の構築を挙げた。
 同様に、日本の映画・映像作品でも、東京国立近代美術館フィルムセンターによる収集と保管推進に言及した。映画は文化庁ではメディア芸術の枠に含んでいないことから、メディア芸術祭やデジタルアーカイブ構想とは別の動きとなりそうだ。

文化審議会 http://www.bunka.go.jp/bunkashingikai/