経済産業省のアニメ支援策

 ここ数年経済産業省によるコンテンツ関連の支援には目を見張るものがある。特に世界市場での競争力が強いといわれるアニメやマンガに対する力の入れ方には、経済産業省のこの分野に対する支援が形だけでないこと現している。
 今まで国の助けを借りずに独力でここまでの力をつけて来たアニメ、マンガ業界には果たして国の支援が必要なのか、国が支援することで産業の力が強くすることが出来るのか懐疑的な考え方もあるかもしれない。しかし、10年前には世界の最前線を走っていたゲーム業界においては、ゲームソフト会社の世界売上高1位が米国エレクトロニクアーツ社になり、新世代のオンラインゲームでは韓国企業が世界市場の過半数を握るなど劣勢に立たされている。同様のことが、10年後のアニメ、マンガ業界で起こらない保証はない。
 そのために、国が産業の方向性を打ち出し、少なくともビジネスがよりうまく進む環境を整備することは大きな意味があるだろう。

 特に最近、経済産業省はこの分野の人材育成に関わる分野に大きな力を入れてる。東京大学大学院に設立されたコンテンツ創造科学産学連携教育プログラムも、行政の大きな後押しがあったと言われている。 最近の経済産業省によるコンテンツ関係支援策をリストにしてみた。

《経済産業省クリエイター育成講座》
CGアニメーションのトレーニング。
主催 株式会社デジタルスケープ  協力 エイリアス システムズ株式会社
申込み期間 2004年8月29日(日)~2004年10月13日(水)
受講期間  第1グループ2004年12月1日(水)~12月22日(水)  
      第2グループ2005年1月5日(水)~1月26日(水)
受講料  無料        
詳細 ⇒ 株式会社デジタルスケープ http://www.dsp.co.jp/cg/

《UCLA Producers Programのカリキュラムによる3日間の集中ワークシップ》
フィルムスクールとして有名なUCLAの教授陣を招いたプロデュサープログラム。
主催 経済産業省商務情報政策局文化情報関連産業課
申込み期間 2004年9月24日(金)郵送必着
受講期間 2004年10月27日(水)、28日(木)、29日(金) 各13:00~17:00
受講料 無料
場所 六本木ヒルズ
詳細 ⇒ 株式会社C&R総研 http://www.cri.co.jp/cri/

《デジタルクリエイターズコンペテション公募》
コンテンツクリエイター発掘のためのコンペティション。
受賞者は本人の意向に沿った様々な実業界研修カリキュラムを受講することが可能となる。業界研修カリキュラムは、専門家による検討を加えたもの。
主催 経済産業省   事業受託 財団法人デジタルコンテンツ協会
応募期間 2004年10月29日(金)締め切り
詳細 ⇒ 財団法人デジタルコンテンツ協会 http://www.dcaj.org/dcc/index.html

《アニメの著作権に貿易保険を適用》
 経済産業省の下部機関の日本貿易保険は2004年8月に国内アニメーション著作権保有者がタイに作品を輸出する際に、著作権取引として初めての貿易保険の引き受けを行った。
 貿易保険は、民間の海上保険などの対象でない貿易取引や海外投資において生ずる取引上の危険(リスク)をカバーする。このリスクの中には、当事者の責任でないテロや戦争、送金規制などの不可抗力的な危険非常危険と輸出契約相手方の破産などで輸出代金や融資金等が回収不能になる信用危険が含まれる。
 貿易保険の知的財産への適用は昨年の10月に適用を広げたが、実際の適用は今回が初めて。