フジテレビがGONZOに出資

 フジテレビはアニメ制作会社のゴンゾ・ディジメーション・ホールディングスに出資をすることになった。ゴンゾの第3者割当増資の引受けと既存株主からの購入を通じて合わせて発行済み株式数の約10%にあたるおよそ3億5千万円を出資する予定だ。フジテレビは劇場用アニメの制作を目指しており、出資を通じた提携関係をもとに2年後にゴンゾと共同制作の劇場用アニメを完成させる。また、この作品の権利確保も狙っている。

 今年の3月1日に行われたモバイルメディア会社のインデックスによるアニメ制作会社マッドハウスの子会社化に続く、大手メディア会社によるアニメ制作会社の囲い込みの動きといえる。このほかこれまでにも、有力企業のアニメ制作会社への出資はバンダイによるサンライズの子会社化(1994)、葦プロダクションの子会社化(2001)やアサツーDKによるエイケンの子会社化(2002)等がある。
 アニメのコンテンツを有力なビジネスコンテンツとする最近の流れを反映して、これからもこのような出資や提携は増えていく可能性が高い。

 しかし、このフジテレビによるゴンゾへの出資で興味深いのは、10%の出資に対する払込額が3億5千万円という会社に対する価値評価である。先のインデックスによるマッドハウスへの出資は、出資比率66.66%で6億円、アサツーDKによるエイケンへの出資では、出資比率70%に対して3億4800万円となっている。制作会社の財務状況、資産状況によっても異なるのであろうが、同規模程度のアニメ制作会社に対する企業価値評価に大きな開きがある。
 また、前出したゴンゾを除く全ての会社が大手企業による買収なのに対し、今回のゴンゾのケースは、出資比率が10%であり、両者による戦略的な提携の意味合いが濃い。
 これは、ゴンゾの戦略的な経営方針による結果だろう。近年のプロダクションIGやゴンゾに代表される積極的にアニメビジネスをマネジメントして行くアニメ制作会社とその力のない会社との間で、クリエイティブな部分とは違う経営面での格差が開きつつあることを反映していると思われる。