米国の講談社コミックス 翻訳出版第一弾タイトル発表

 講談社がいよいよ北米でのマンガ自社出版に本格的に乗り出す。米国現地法人講談社USAパブリッシング(Kodansha USA Publishing)は、12月12日に「Kodansha Comics」のブランドのもとで2011年に新たに発刊される12タイトル、デルレイから刊行を引き継ぐ10タイトルを明らかにした。新タイトルは2011年夏に、引継ぎタイトルは2011年5月以降に新刊が順次発売される。
 新たに導入するタイトルには『BLOODY MONDAY』や、『RAVE』といった国内人気作品のほか、『攻殻機動隊Stand Alone Complex』や『デルトラクエスト』、『マルドゥック スクランブル』、『逆転裁判』といったアニメ、ゲームと連動したものが多く見られる。クロスメディア展開で既に知名度のある作品が特に選ばれたようだ。また、引継ぎタイトルには『エアギア』や『Fairy Tail』、『魔法先生ネギま!』、『Sさよなら絶望先生』、『しゅごキャラ!』といった少年少女向けの人気作品が目立っている。

 講談社はこれまで北米翻訳マンガ事業は、現地出版社にライセンス販売のみで行ってきた。一方で、2008年には現地子会社を設立し、自社による直接出版の方針を表明、そのやりかたを模索してきた。しかし、人気タイトルの多くは、既に同社と提携関係にあるランダムハウスのコミックス出版子会社デルレイなど現地企業にライセンス販売しており、直接進出の障害になっていた。
 ところが2010年10月に講談社とランダムハウスは、講談社のマンガタイトルの出版事業をデルレイから講談社USAパブリッシングに移管することを発表した。これで一気に現地ビジネスが本格化することになった。

 一方で、北米のファンからは、今回の事業移管について懸念の声があがっていた。過去3年間の北米市場のマンガ出版不振という状況や講談社の米国マンガビジネスの経験不足から、タイトル数が大幅に減るのでないかというものだ。
 今回、講談社USAパブリッシングは、一度に20以上のタイトルを並べただけでなく、年明けにはさらに多くのタイトルを発表するとしている。マンガファンの懸念の払拭を狙う。

 北米のマンガ出版は、2008年より縮小トレンドに入っている。業界では日本マンガの翻訳出版から撤退する企業が現れる一方で、これまでと異なったより大人向けの作品が注目されるケースも出て来ている。
業界が大変動を迎えるなかで、日本の巨大出版社による本格的な米国マンガ市場進出は、国内外から大きな注目を浴びている。

Kodansha Comics  http://kodanshacomics.com/