TYO 第三者割当増資で企業再生ファンド傘下に

 映像制作の大手ティー・ワイ・オーは、インテグラル1号投資事業有限責任組合を割当先とする第三者割当増資を行う方針であることを明らかにした。12月17日に開催される臨時株主総会の承認を得て、2010年12月30日付で実施する見込みである。
 株式増資は1株当たり49円で26531000株を発行、およそ13億円を全額インテグラル1号が引き受ける。増資完了後、インテグラル1号の持株比率は44.41%となり、現在の大株主 吉田博昭氏は16.26%から9.04%に、フィールズは14.72%から8.18%に低下する。インテグラル1号を運営する投資会社インテグラルが経営の主導を握ることになりそうだ。

 今回の株式増資についてティー・ワイ・オーは、財務基盤の安定のためとしている。同社は不採算事業部門であったゲームソフト事業からの撤退に伴い特別損失を計上し、これにより連結純資産が大きく毀損していた。これについて取引金融機関から純資産の強化の要請を受けていた。
 ティー・ワイ・オーは取引金融機関に年間6億5000万円の返済をするべく約束しており、今回の調達資金の一部をこれに充てる。また、5億2900万円については、ポストプロダクション事業に新たに投資する。HDや3D(立体視)部門への対応強化で、収益拡大を目指す。

 ティー・ワイ・オーは国内広告映像制作の大手TYOを中心に映像事業、ウェブ事業、エンタテインメント事業を手掛ける。近年はコア事業への集中を目指し、ゲーム関連事業や音楽関連事業から撤退を進めていた。2009年にはCG制作のデジタルフロンティアや特撮映像・キャラクターの円谷プロダクションの売却も注目を集めた。
 また、同社はゆめ太カンパニーとハルフィルムメーカーからなるアニメーション製作会社TYOアニメーションズをグループ会社とする。TYOアニメーションズも間接的にインテグラル1号の傘下に入ることになり、今後の展開が注視される。

 インテグラル1号は投資会社インテグラルなどを中心に8つの金融機関が出資する投資ファンドで、2008年の設立された。同ファンドは封入封緘機などのビー・ピー・エスやアパレルブランドのヨウジヤマモトなどに投資する。
 インテグラルは国際的なM&A業務を手掛けるGCAサヴィアンのグループ会社で、経営陣には事業再生の専門家が揃う。ティー・ワイ・オーの経営は新たな局面を迎えることになる。

ティー・ワイ・オー http://group.tyo.jp/
インテグラル http://www.integralkk.com/