2007年北米マンガ市場220億円 前年比5%増 ICv2調べ

 米国のポップカルチャー業界情報のICv2の調べによると、2007年の北米の日本のマンガ単行本(グラフィックノベル)とマンガ雑誌の小売り売上総額は2億1000万ドル(約220億円)だった。2006年の売上高の2億ドルから5%の増加である。4月18日にICv2が発表した。
 一方、日本のマンガだけでない、アメリカンコミックスの単行本作品を含むグラフィックノベル全体の2007年の売上高は、3億7500万ドル(390億円)で前年比12%増となっている。依然、グラフィックノベル部門のおよそ半分が日本のマンガで占められている。

 しかし、今回のICv2の調査結果は、これまで右肩上がりであった北米でのマンガ出版が、分岐点に立っていることを示している。ひとつは、マンガの売上げの伸びに、明らかに鈍化の兆しが見えていることである。
 2000年代以降、2桁成長、時には年30%という伸びを見せたマンガ市場の昨年の伸び率5%は、北米のマンガ市場の成長に期待を寄せる国内外の関係者に失望を与える数字である。
 日本のアニメ、マンガ関連企業で マンガの好調、アニメDVDの不調が言われるようになって久しいが、ピーク時の4割減となったアニメDVDの2007年売上げは、依然300億円市場でマンガの1.5倍ある。日本ではマンガ市場が、アニメDVD市場の5倍以上あることを考えれば、この段階でのマンガ市場の成長鈍化は、日本マンガの勢いの弱さを感じさせる。

 また、今回2007年のアメリカンコミックスの市場の成長率は10%、グラフィックノベル全体の市場の伸び率が12%と、マンガの成長率を上回っている。
 これまでコミックス市場全体、そして特にグラフィックノベルについては、日本マンガが業界成長のエンジンとされることが多かった。しかし、2007年はむしろアメリカ自身のコンテンツが注目され、業界の成長はむしろ米国自身のコンテンツによるものとなっている。

 こうした状況は米国のサブカルチャー文化そして業界・ビジネスが過去数年間で、活気づいていることと連動している。実際にICv2は日本マンガの伸び悩みは、アメリカンコミックスのグラフィックノベルとマンガ双方の新刊点数が急増しており、本屋の書棚の取り合いになっている状況を指摘している。
 これまで別のカテゴリーと考えられていたマンガとコミックスが、書店の棚を巡って競争を行い、かつマンガが米国のコンテンツに劣勢を強いられている可能性がある。北米でのマンガを巡る競争条件が変わりつつあることを感じさせる調査結果である。

ICv2 http://www.icv2.com/