米最大の日本アニメ企業ファニメーション買収に6社関心

 米国最大の日本アニメの流通会社(Distributor)であるファニメーション(FUNimation Entertainment)の売却の可能性がさらに強まった。同社の親会社であるナバレ(Navarre Corporation)は、9月16日に証券取引所に提出した最新のレポートの中で、現在、ファニメーションの買収に6社が関心を示していることを明らかにした。
 6社の名前や概要、また日本企業が含まれているかどうかなどは明らかにされていない。ナバレは30日から60日以内に6社から最終的な買収条件の提示を受けるとしている。もし、6社のなかから買収交渉相手が選ばれれば、年内に買収が決着する可能性もある。しかし、ファニメーションは今回の6社からの提示は、必ずしも買収に結びつくものではないとしている。

 ファニメーションは日本アニメに特化した米国企業で、日本からアニメのライセンスを獲得し、DVDなどの映像パッケージの発売・流通、キャラクターライセンスの管理、テレビ放映などの事業を展開する。この分野で米国最大の企業となっている。『ドラゴンボールZ』やアニメ『鋼の錬金術師』、『ONE PIECE』などの有力タイトルを獲得する。また、映像パッケージビジネスにおいてもアニメファン向けのタイトルで強みを発揮している。近年、米国での日本アニメビジネスの後退が指摘されるなか、日本アニメ関連企業のなかで数少ない安定経営となっている。
 ナバレは2005年に、同社を現CEOのフクナガ・ゲン氏らの創業者グループから買収した。現在は、ナバレの映像ソフト部門の中核子会社となっている。しかし、ナバレは今年5月に中核事業へ集中を理由にファニメーションを売却する意向であると発表している。近年ナバレは映像ソフトの発売事業を縮小し、PC関連用品などの中間流通に主力事業を移している。この結果、ファニメーションがコア事業でないと判断されたとみられる。

 ファニメーションは日本アニメの北米での映像パッケージ市場の過半数のシェアを占めているとみられるだけでなく、プライスリーダーともなっている。また、近年では少なくなっている日本アニメの吹き替えも、積極的に行っている。同事業の売却先企業によっては、現在の経営方針を変更する可能性もあり、今後の行方次第では北米のアニメビジネス全体にも少なくない影響を与えるだろう。
 米国の日本アニメ関連会社では、『遊戯王』や『恐竜キング』なども含むライセンス企業4キッズ・エンタテインメントも事業売却の可能性を探っている。しかし、昨年暮れに事業売却を含めた事業再構築を発表して以来、大きな動きは明らかになっていない。

ナバレ(Navarre Corporation) http://www.navarre.com/