NISアメリカ アニメDVD第2弾発売「Pandora Hearts」等

 米国カリフォルニア州サンタアナに本社を持つNISアメリカは、同社による日本アニメDVD第2弾タイトルの発売スケジュールを明らかにした。これは今年7月に発売した『とらどら!』第1巻、『PERSONA – trinity soul -』第1巻に続くものである。
 9月28日に『とらドラ!』、『PERSONA – trinity soul -』の第2巻を発売し、さらに10月26日には『Pandora Hearts』第1巻、11月16日には『我が家のお稲荷さま』の第1巻をそれぞれリリースする。4タイトルがほぼ並行して発売されることになり、この夏の2タイトルよりラインナップが拡充することになる。『とらドラ!』、『ペルソナ』はそれぞれ1クール(13話)で、NISアメリカ自身が運営するオンラインショップで47.99ドルにて販売されている。『Pandora Hearts』、『我が家のお稲荷さま』についても同程度の価格設定になりそうだ。

 NISアメリカは日本のゲームソフト会社日本一ソフトウェアの米国法人である。ゲーム会社として国内で必ずしも大きくないが、米国展開に力を入れている。米国では自社タイトルだけでなく、他社タイトルの米国版を発売するなど実績を築いてきた。
 2010年2月には米国事業拡大を目指し、新たに日本アニメの翻訳発売を発表した。今年7月から発売を始めている。近年米国で日本アニメのDVD発売の撤退、事業縮小をする企業が相次ぐなかで、珍しい新規参入企業として注目を集めている。

 同社の事業戦略は制作コストを安く抑えることで、マニア向けの少量販売でも収益を上げることである。 同社のアニメDVDには英語吹き替えはなく、日本語の字幕のみを収録している。吹き替えがないことでコストを低く設定出来るだけでなく、日本語のオリジナル音声を好むコアファンのニーズを掴む。
 一方で、パッケージについては、他の企業との差別化を図る。日系企業ならではのクオリティに配慮した見栄えのするパッケージを実現する。さらに特典として豪華仕様のピクチャーブックを同梱する。ネットの違法配信にないクオリティを打ちだすことで、本棚に収納したくなるコレクション性を高めている。ここでも日本のようなコレクターアイテムとしてのDVDを目指していることが分かる。

 『とらドラ!』と『PERSONA – trinity soul -』の第2巻が、第1巻から間を置かず発売されることで、こうしたNISアメリカの戦略は現在のところうまく行っていると言ってよさそうだ。そして今後、同社のビジネスが着実に拡大すれば、壊滅状態とされる北米の日本アニメDVD市場にもよい影響がありそうだ。
 現在、北米のコアファン向けアニメDVDのライセンス販売価格は、ファニメーションのほぼ寡占市場となり買い手が絞られた結果、急激に下落している。もし、NISアメリカのような新たなビジネスの可能性が広がり、DVD販売も増えれば、市場参加者が増え、結果としてライセンス価格の回復も期待出来る。NISアメリカのビジネスは規模的にはまだまだ小さいが、今後のビジネスの変化を期待させるものでもある。

NISアメリカ http://www.nisamerica.com/