アニメ制作グループ・タック 負債6億5千万円で準自己破産

 企業情報の帝国データバンクの大型倒産速報は、アニメ制作の中堅グループ・タックが8月31日に東京地方裁判所に準自己破産申請をしたと伝えている。準自己破産申請は、取締役会の全員一致がない時に行なわれる破産申し立てである。今回は代表取締役の田代敦巳氏が今年7月に逝去していたことからこうしたかたちになったようだ。
 帝国データバンクによれば、グループ・タックの2007年8月期の収入は約15億300万円、それが2009年8月期に約5億9600万円に落ち込んだ。田代氏の死去により、社内体制再構築が難航、事業継続を断念し、今回の措置となったという。同社の負債は約6億5000万円。

 グループ・タックは、1968年に虫プロダクション出身の田代敦巳氏が中心になって設立した。国内のアニメ制作会社でも有数の歴史を誇る。現在34社ある日本動画協会の正会員会社でもあった。設立以来数多くの作品を手がけており、『まんが日本昔話』や『タッチ』、『ナイン』など子ども向けの作品を得意としていた。
 また、1985年に杉井ギザブロー監督のもと制作した『銀河鉄道の夜』は毎日映画コンクール大藤信郎賞を受賞し、グループ・タックの名前を高めた。こうした路線は2007年に公開された劇場アニメ『あらしのよるに』にも引き継がれ、子ども向けの良質の映画を制作出来るアニメスタジオとみられていた。

 2007年以降、国内アニメ業界はテレビアニメの制作本数が減少しているとされる。こうした影響はアニメーション制作会社に大きな影響を与えている。
 とりわけ制作受託が中心で、制作以外のビジネス展開が弱い中堅以下の規模の企業への影響が懸念されている。アニメ制作は作品の企画会社・製作委員会から受注を受ける元請会社、そこからの再受注、再々受注を仕事する下請け会社から構成される。今回の元請会社の準自己破産申請は、より体力のない下請会社やフリーランスのクリエイターにも影響を与えることが懸念される。

グループ・タック http://www.g-tac.co.jp/