AnimeJapan 2018、ビジネスデイから開幕 IT企業のIPビジネス参入が相次ぐ

3月22日(木)、東京ビッグサイト(東京都・江東区)にて、国内最大級のアニメイベントAnimeJapan 2018が開幕となった。24日(土)・25日(日)のパブリックデイに先駆け、22日(木)・23日(金)はビジネスデイが開催。作品権利者がブース展示にて作品や企業の情報を発信し、国内外のビジネスマンとの商談を行うアニメビジネスの最前線からその模様をレポートする。

AnimeJapan2018
https://www.anime-japan.jp/

AnimeJapan は今年で5回目の開催となるが、ビジネスデイのブース出展数は昨年の52に対し今年は60と約2割増しとなっており、ビジネスエリアの床面積そのものも拡大している。企業単位では電通が姿を消した一方、グリーやNHKエンタープライズが参入するなど、大手企業の入れ替わりも見られた。

モバイルゲーム企業最大手の一つであるグリーは、今回初めてAnimeJapanビジネスデイにブースを出展した。

2018年夏公開予定のTVアニメ作品『異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術』の製作委員会に出資し、オールアジアの版権窓口と全世界でのゲーム化版権窓口を担当する。また、本作以外にもアニメ企画を進めており、グリーのゲームタイトルのアニメ化などではない完全オリジナル作品の製作も含めて、アニメを中心としたIPビジネスに力を入れていくという。
同じくモバイルゲームを提供するCygamesはアニメスタジオCygamesPicturesを設けアニメ制作では先行しているが、グリーがどのような形でそれを追うのか、今後の動向が注目される。
また、DMM.comグループのアニメーションレーベルであるDMM picturesも今年ビジネスデイに初参加しており、IT企業のIPビジネスへの参入が目立った。

国内のみならず海外のバイヤーも多数来場しており、海外展開に向けた商談の場としても機能している。。ビジネスデイに来場者として参加したharappa合同会社の三澤代表は、アニメ『浦和の調ちゃん』のプロデューサーとして日本貿易振興機構ジェトロのブースを訪れ、タイや中国など東アジア圏への配信権の販売に向けた商談を行っていた。既存作品の販売だけでなくアニメグッズ販売やイベントの開催、日本テイストの新作アニメの制作受注なども視野に入れており、そのためのビジネスマッチングをAnimeJapan ビジネスデイに期待しているという。

ビジネスエリアのロビーにはアニメや日本文化を取り扱う海外イベント団体のブースが並んだ。ロシアでアニメ・コスプレイベントを行うHINODE POWER JAPANはその一つで、AnimeJapanへのブース出展は今回で昨年に続き2度目。モスクワで開催されるHINODE POWER JAPANに出展する日本企業や、協力してくれる声優、クリエイターなどのアニメ関係者とのマッチングを目指して出展した。
ロシアでのアニメ視聴は主に違法動画サイトによって拡大したが、近年アニプレックス出資のフランス発動画配信プラットフォーム・wakanim(ワカニム)がロシアに進出したことにより、権利的にクリアな動画配信サイトでのアニメ視聴の文化が徐々に広まりつつあるという。「今のロシアはかつての中国と同じ。ビジネスチャンスの場にしてほしい」と担当者は語った。

このような盛り上がりを見せる一方、海外のバイヤーと日本企業とをつなげるオーガナイザーからは「ビジネスデイで商談を進めていたところ、日本側の窓口担当者に決裁権がないことが途中で明らかになり、破談になったケースがある。海外バイヤーは決裁権を持って参加するのが通例。日本側も決裁権のある人が窓口になってほしい」という意見もあがっていた。

AnimeJapan 2018 ビジネスデイは3月23日(金)まで。3月24日(土)からはいよいよパブリックデイが開催される。
[いしじまえいわ]