大日本印刷 ジュンク堂と丸善などを経営統合へ

 国内大手の印刷会社大日本印刷は、傘下の出版流通、書籍販売小売事業を、持ち株会社のもと統合する方針を明らかにした。同社は今年2月に丸善と図書館流通センターを統合する持ち株会社CHIグループを設立している。さらにジュンク堂書店をCHIの子会社として、書籍流通・販売事業の大型企業を誕生させる。
 現在のジュンク堂の株式はCHIグループ株に株式交換され、2011年2月1日にジュンク堂はCHIの完全子会社となる。大日本印刷はCHIの株式の52.29%、ジュンク堂の株式の51%を保有するが、ジュンク堂吸収後もCHIの株式の過半数51.9%を保有することになる。経営統合後のCHIは、売上高で1700億円規模となると見られる。

 また、CHIはジュンク堂との経営統合に先立って、丸善から店舗事業をスピンオフし丸善書店を設立する。2010年2月にはCHIは、書籍流通の図書館流通センター、書店チェーンの丸善書店、ジュンク堂、そして丸善の4つの子会社を統括することになる。さらにジュンク堂は文教堂の筆頭株主でもあることから、3つの書店チェーンが連携することになる。
 丸善とジュンク堂の経営統合は規定路線と見られていた。それでも国内大手書籍販売チェーンの経営統合は、市場縮小が続く出版流通業界に大きな影響を与えそうだ。

 大日本印刷とジュンク堂、丸善は、これまでも業務提携を結び規模のメリットを活かした取り組みを行なって来た。この中には取引条件の改善やデジタルコンテンツの確保、新たなインフラ作りなどが含まれる。
 しかし、出版流通業界は長期にわたり市場の縮小が続いており、また、モバイルやスマートフォンに向けたデジタルコンテンツとの競争も激化している。そうした中で、大日本印刷はCHIとジュンク堂を一体化させることで、投資効率の向上やサービス力、コスト競争力の強化が目指せるとして、今回の決定を行なった。

 大日本印刷は国内印刷業界では凸版印刷に次ぐ第2位、年間連結売上高は1兆5000億円を超える。伝統的な印刷業だけでなく、情報処理、電子デバイス、エレクトロニクスなどに進出している。
 2008年以降、印刷業に関連深い出版・書籍関連業界への進出が注目されている。出版では主婦の友社、教育出版社に出資する。出版業の川上から川下まで幅広く進出し、積極的に事業展開する大日本印刷は、今後も出版業界の台風の目となりそうだ。

大日本印刷 http://www.dnp.co.jp/
CHIグループ http://www.chi-group.co.jp/
丸善 http://www.maruzen.co.jp/
図書館流通センター http://www.trc.co.jp/
ジュンク堂書店 http://www.junkudo.co.jp/