米国映画大学院留学のプロデューサー支援 経産業省が

 経済産業省は本年度より、映像コンテンツのプロデューサーを目指す若者の米国フィルムスクール(映画大学院)への留学支援プログラム「有望若手映像等人材海外研修事業」を開始する。日本映像国際振興協会(UNIJAPAN)を通じて、留学支援の対象者の公募を7月12日から開始する。支援は長期留学生向けと今後留学を目指す短期研修プログラムのふたつが用意される。
 経済産業省は日本のコンテンツ産業の国際展開が十分進んでいない理由のひとつに、海外のビジネスに関する情報不足があるとする。そこで国際レベルで活躍出来るコンテンツビジネスプロデューサーを育成することで、国際展開の活性化を目指す。

 研修ではコンテンツプロデュース向けの教育で、定評のある5つの米国フィルムスクールへ留学支援となる。対象に挙げられた大学は南カルフォルニア大学(USC)、アメリカ映画協会大学院(AFI)、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)、ニューヨーク大学(NYU)、コロンビア大学である。いずれも映画業界で高く評価された教育機関である。留学生はこれらの大学で、映画・エンタテイメント分野の法務、会計、資金調達・管理などの製作のマネジメントを学ぶ。
 長期留学支援プログラムでは、学費相当分の支援を予定する。UNIJAPAN内の有識者による委員会で厳正な審査のうえ、若干名の対象者を決める予定だ。支援には国際的なプロデューサーを目指すこと、留学後、日本国内、また日系企業で就業することが条件となっている。

 短期研修プログラムはこれから海外のフィルムスクールを目指す者を対象にしたプログラムである。米国西海岸に5日間滞在し、USC、AFI、UCLAやハリウッドのスタジオ、プロダクションの訪問、個別ヒアリングなどを行なう。
 現地までの往復の渡航費は自己負担だが、研修費、宿泊費は無料となっている。渡航費用の負担は小さくないが、個人で各大学の訪問や関連業界の訪問、現地でのネットワーク作りをする困難さを考えれば、投資する価値は十分にあるのでないだろうか。
 
 また、短期研修プログラムの期間は短いが、このプログラムを今後長期支援プログラムに結びつけて行く可能性があるそうだ。本年は一年目ということもあり、長期留学支援プログラムは事実上既に留学が決まっているものが対象となる。
 一方で来年度以降は、短期研修の参加者などを対象に入学応募段階から関っていくことが可能になる。さらに短期研修を通じて、ハードルの高いと思われがちな海外映画大学院の留学に対する意欲を高める効果も狙っていそうだ。
 日本のコンテンツ業界が他国に較べて、国際的なネットワークが弱いことはしばしば指摘される。海外留学は単なる知識だけでなく、そうしたネットワークの構築も期待される。一朝一夕に実現するものではないが、こうした試みを続けることが日本のコンテンツ業界の振興の一助になるのではないだろうか。

日本映像国際振興協会(UNIJAPAN) http://www.unijapan.org/
経済産業省 http://www.meti.go.jp/