宙出版 現地子会社のスタッフが翻訳出版新会社設立

 宙出版の米国現地子会社オーロラ・パブリッシング(Aurora Publishing)のスタッフが独立して、新しいマンガ出版社を設立した。新会社はMANGA FACTORYという社名で、公式サイトの準備をしている。
 MANGA FACTORYによれば、同社はオーロラ・パブリッシングを運営してきたのと同じスタッフが自身で出資し、運営している。今後はマンガ単行本の出版を行なうほか、KindleやiPad向けにも提供するという。
 また、MANGA FACTORYは会社設立を記念して、7月1日からカリフォルニア州ロサンゼルス市で開催されるアニメエキスポ2010に出展するとしている。出展ブースでは、少女マンガ、やおい、女性マンガを販売するとしている。これらはオーロラ・パブリッシングが発売してきたマンガ単行本のセール販売が中心となりそうだ。

 オーロラ・パブリッシングは、2006年3月に米国で拡大する女性向けのマンガ市場開拓を目指して設立された。自社タイトルだけでなく他の中堅出版の作品も翻訳出版し、現地の大手企業VIZメディアやTokyopopに対抗する勢力を目指した。2006年のアニメエキスポでは、大規模なプロモーションも展開し注目された。作品は少女マンガの「Aurora」、やおい作品専門の「Deux」、レディースコミック「Luv Luv」の3つを展開している。代表作には『ひとひら』、『ぼくはこのまま帰らない』などがある。
 しかし、少女マンガの市場が当初考えられたほど拡大せず、一方で2008年から日本の翻訳マンガの売上げが減少したこともあり、ここ1、2年は同社の新たな出版活動が停止していた。今回、MANGA FACTORYは、オーロラ・パブリッシングの単行本は暫くは発売を続けるとしている。近い将来に、販売も停止すると見られる。

 MANGA FACTORYは、オーロラ・パブリッシングが出版事業を停止することから、そのスタッフがそのチームと経験、ノウハウを引き継ぐことで新しいビジネスを目指すことになる。米国では日本マンガの翻訳出版社の縮小や撤退が相次いでいる。
 一方で、連携してマンガの違法配信サイトの対抗策を立てるなど新たな動きもある。そして、電子出版の急激な普及は、マンガビジネスに新たなチャンスをもたらす可能性も高い。そうした中MANGA FACTORYの今後の展開も注目される。

MANGA FACTORY http://www.mangafactory.net/
Aurora Publishing http://www.aurora-publishing.com/