漫画家協会 青少年健全育成条例改正案に反対表明

 5月28日、国内のマンガ家が組織する財団法人日本漫画家協会は、2月24日に東京都議会に提出された東京都青少年健全育成条例改正案に反対する声明を明らかにした。
 東京都青少年健全育成条例改正案は、児童ポルノの取締りの一環として起草されたものである。しかし、この中にマンガなどに登場する18歳未満と判断される登場人物を非実在青少年と定義し、その性描写が行われる作品の販売規制を行うとしたことから、マンガ家やマンガに関る人たちの間から異論が出されていた。今回の改正案では規制となる作品の対象が曖昧で、それが一般図書にも及び表現規制につながる可能性があると考えるためである。

 日本漫画家協会の声明もこうした、表現する側からの懸念を受けてものとなる。日本漫画家協会は、「青少年を健全に育成することは万人が望むところであり、当協会も切にそれを願うものである」とする一方で、今回の改正案の基準は一般書として販売されるべき作品にまで規制が及ぶ可能性があるとする。
 また新たな規制対象作品の判断が第三者によって行われることで、主観的な判断が入ることになる、表現する側に過剰な自制が働く危険があるとする。その結果表現規制につながるのではないかと指摘する。そのうえで今回の改正案に反対し、慎重な審議が必要と主張した。 

 日本漫画家協会は、国内のマンガ家を中心とするおよそ500名の正会員、マンガや出版と関りのある企業・団体などの賛助会員約60社で構成される。マンガ家たち自身による国内で最も大きな組織である。また賛助会員には小学館や集英社、講談社の大手出版、さらに朝日新聞や読売新聞、毎日新聞などの新聞社も含まれる。
 今回の声明は多くのマンガ家たちの考えを集約するものであり、議論の行方にも大きな影響を与えることになりそうだ。同様の反対声明は日本脚本家連盟からも出されている。

財団法人日本漫画家協会 http://www.nihonmangakakyokai.or.jp/