米国最大手の日本アニメ企業売却か?親会社が検討発表

 米国のエンタテイメント企業ナバレ(Navarre)が、日本アニメ関連事業の子会社ファニメーション(FUNimation)の売却の検討に入ったことを明らかにした。投資銀行のフリーハン・ローキーをアドバイザリーに指名して、今後企業構造や企業売却の可能性を探るとしている。
 ナバレ(Navarre)は、メディア関連、コンピューター関連商品の流通、ソフトウェアの発売、アニメ関連事業を行っている。ナバレによれば、ファニメーションの事業は期待に応える企業成長、利益を達成したが、ナバレの中核事業から外れているとする。このため今後のファニメーションの在り方を検討することになった。ただし、検討開始は、必ずしも企業売却につながるものではないともしている。

 ファニメーション(FUNimation)は米国最大の日本アニメの流通会社で、DVD・BD市場シェアの過半数を握っており、「ドラゴンボール」シリーズや『鋼の錬金術師』、『ONE PIECE』などの人気作品を手掛ける。映像パッケージのほかアニメ作品とキャラクターのライセンス管理や動画配信事業も行う。
 近年、米国で日本アニメ関連企業の業績不振が続くなか、市場シェアを拡大することで事業拡大を図って来た。業界の数少ない勝ち組企業とされてきた。米国における日本アニメ業界での影響力、存在感も大きいだけに今後のファニメーションの行方は大きな注目を集めることになりそうだ。 

 ナバレは事業領域拡大を目指して2005年にそれまで独立企業であったファニメーションを買収した。ファニメーションの事業は『ドラゴンボールZ』や『アフロサムライ』などの人気シリーズもあり近年は安定的に業績をあげている。
 一方で、ナバレは映像パッケージ部門では、ジャンル映画・音楽ソフトのアンコールを事業不振から2009年に閉鎖している。このためPC関連・商品流通がナバレのビジネスの主体となり、ファニメーションの事業のみが異なるかたちとなっていた。ナバレはPCソフトウェアのThe Punch!の買収を発表したばかりである。コア事業への特化を目指し、事業の再編、入れ替えを目指しているとみられる。

 日本アニメの市場縮小が続いていることも、同社の今回の検討理由ともみられる。業績が安定している現在が、企業の売却のタイミングと映った可能性がある。
 ナバレは6月4日に2010年第1四半期の決算を発表予定。その内容とファニメーションの今後についてのさらなる言及が注目される。

ナバレ(Navarre) http://navarre.com/