米大手書籍チェーンボーダーズ 2500万ドルの割当増資

 米国の二大書籍チェーン企業のボーダーズ(Borders Group, Inc.)は、2500万ドル(およそ23億円)の第三者割当増資を行うことを発表した。投資家ベネット・S・ルボウ氏が自身の運営する投資会社を通じて、一株2.25ドルで新株式を引き受ける。
ルボウ氏はタバコ会社ベクターグループ(Vector Group)への投資も行っており、そのCEOを務めている。今回の出資に伴いルボウ氏は取締役会の議長となり、さらにベクター社からボーダーズに役員を送り込む。年間売上高およそ3000億円の書籍チェーン店の経営に深く関与することになる。
 ボーダーズは今回のルボウ氏の出資により、同社の財務状況が改善し、さらに同社の生産性やネットワーク・デジタルビジネスの拡大に貢献するとする。

 ボーダーズは米国でバーンズ&ノーブル(Barnes & Noble)に次ぐ書籍チェーンを運営している。全米に700もの小売店舗を展開する。同社は2000年代初めより、日本からの翻訳マンガの販売に大きな力を入れてきた企業として知られている。事業規模は全米第2位だが、日本翻訳マンガの販売では全米最大の取扱高があると見られている。
 しかし、ボーダーズの経営状況は、近年のインターネットショップの台頭や書籍・雑誌離れの影響を受け、急速に悪化していた。日本のマンガ販売、マンガ文化の拠点ともなっていただけに、米国のマンガ出版関係者からもその行方が注視されて来た。

 今回の資金調達は、そうした懸念を和らげる大きな役割を果たすことになるだろう。同時に巨大企業が居並ぶタバコ業界でニッチ市場に特化して、利益を上げるベクターグループの経営で手腕を発揮したルボウ氏には、ボーダーズの経営再建も期待されることになる。

ボーダーズ(Borders Group, Inc.) http://www.borders.com/