DCコミックの日本マンガ部門CMX  7月に事業停止

 北米における日本マンガビジネスの不調が続いている。今月に入り米国のマンガ出版最大手VIZメディアがスタッフの40%レイオフを行い業界関係者に驚きを与えたが、今度は米国コミックス大手のDCコミックスが新たな決断を行った。
 DCコミックスは日本マンガの翻訳出版事業部門であるCMXの事業を、2010年7月1日を持って終了することを明らかにした。現在発売されている作品は引き続き取り扱われるが、新規の翻訳出版は行わない。事実上、日本マンガ部門からの撤退となる。

 CMXは今回の日本マンガ事業からの撤退について、昨今の業界を取り巻く状況を顧みてと説明している。2年続きのマンガ市場の縮小が、CMXの経営にも影響を与えていたことが判る。不採算事業のひとつとして、事業再編の対象となったとみてよさそうだ。
 CMXはDCコミックスという米国2大コミックス出版社の中のレーベルとして誕生、2004年に設立された。しかし、本体の知名度に較べて、翻訳マンガ市場ではVIZメディアやTokyopopといった業界大手、ランダムハウス系のデル・レイに較べてもその存在感は大きくなかった。代表作には『英國戀物語エマ』、『天上天下』などがあるが、ニッチな作品をマニアなファンに向けて売って行く出版社とみられていた。

 しかし、昨今のマンガ市場の縮小に加えて、ファンの購買がメジャータイトルに集まる傾向が近年強まったことがこうした中小の出版レーベルに影響与えている。大手企業以上に、採算性を悪化させているとみられるからだ。中小のマンガ出版社のなかには事実上業務を停止しているところも多い。
 米国では、既に2008年、2009年にTokyopopが大規模なリストラに着手している。さらに今年になりVIZメディアも大幅な人員調整に乗り出した。大手も含めて北米の日本マンガ出版は不況色が強まっている。市場の縮小が続いていることもあり、今後も暫くこうした動きは続きそうだ。

CMX http://www.dccomics.com/cmx/