米3D映像の大手リアルD 大型株式上場へ

 米国ビバリーヒルズに本社を持つ3D(立体視)技術の大手リアルD(RealD Inc.)は、ニューヨーク証券取引所への上場を目指していることを明らかにした。J.P. モルガン証券とPiper Jaffrayが共同でブックランナーを担当する。
 株式上場にあたり、リアルDと既存の株式が株式の一部を市場に売却する予定だ。株式の証券取引所で利用される略称チェッカーシンボルは「RLD」を用いる。現段階では、放出株式数や価格、細かな日程について触れられおらず、今後詳細を詰めると見られる。

 一方で、リアルDの株式上場による市場から調達資金は、およそ2億ドル(185億円)になると見られている。同社は2003年の創設されたが、設立以来赤字決算が続いていることを考えると驚くべき金額である。
 これは『アバター』や『タイタンの戦い』、『アリス・イン・ワンダーランド』など3D映画の相次ぐや3Dテレビの発売、3Dゲーム、3D専門チャンネルの設立発表など、3D映像の市場がここ一年で急速に拡大していることを反映しているとみられる。次世代の映像エンタテインメントとして3D技術への注目が増し、その成長期待が株価を押し上げそうだ。
 リアルDもこの時期を、上場による資金調達のベストのタイミングと狙ったものだろう。リアルDは新規上場で調達した資金を借入金の返済に充てるとみられる。

 リアルDのビジネスは、3D(立体視)映像関連のライセンスが中核になっている。3Dプロジェクターや3D対応メガネの市場拡大により、売上げ、利益が拡大する仕組みになっている。
 現在、市場にはリアルDのほか、ドルビー3D、XpanDの3つの3Dシステムが併存している。日本では3者が依然競い合っている状況だが、米国ではリアルDの市場寡占が急激に強まっており事実上の業界スタンダードになりつつある。こうした状況もリアルDの株式上場に影響を与えそうだ。
 さらにリアルDは、劇場以外の3D活用、テレビ、放送、ゲームなどでの事業拡大を目指している。昨年来、内外の有力企業とのアライアンスが矢継ぎ早に発表されている。調達資金はまた、こうした新事業への投資にも利用されることになりそうだ。

リアルD(RealD Inc.) http://www.reald.com/